シニア開幕戦「金秀シニア 沖縄オープンゴルフトーナメント2023」(6,900ヤード、PAR72)の 第2ラウンド。小雨の降りしきる中、1打差の2位でスタートした東聡(62)がスコアを2つ伸ばして通算6アンダーとし首位に立つ。2打差2位には中山正芳(54)、白潟英純(56)、宮本勝昌(50)の3名が続く。ひやみかちの部は初見充宣(70)が地元・友利勝良(68)を抑えて2度目の優勝を飾った。
第1ラウンドは1イーグル4バーディー、2ボギーとし4アンダー2位タイ。それでも本人曰く「自己評価としては70点くらい」と厳しい採点をしていた東聡(ひがし・さとし)。
第2ラウンドは最終組でスタート。1番パー4で8メートルが入り、幸先のいい流れを予感させた。雨風の強くなってきた5番パー5ホールでは3打目がグリーンから戻ってしまったが、外からのアプローチが入り、2つ目のバーディー。8番パー3では右手前のバンカーから出すだけとなり1つスコアを落としたが、「堪えるところでは全部入れてきました」と、精神的には落ち着いてプレーを進められた。
後半に入り、寒さと雨風で我慢のプレーが続く中、14番パー3では手前から3メートル、16番パー4では8メートルのバーディーが入りここで後続2位グループとは3打差がつけられたが、17番パー3でティーショットをグリーン奥にこぼしてボギー。全体のスコアも伸び悩んでいたこともあり、アンダーパーでフィニッシュすることができ、トップに躍り出た。
レギュラーツアー7勝を挙げているベテランシニアは、今年で63歳を迎える。シニアツアーデビューした2010年からずっとシニアトーナメントの顔として活躍を続け、賞金ランキング最高位は2013年の2位。2016年には賞金シードを逃したが、2017年の最終予選会を3位通過し、その年はフル参戦し19位でシードを復活させた。しかし2018、19年とシードを落とすが、翌年の最終予選会には挑戦し、上位でツアーカードを獲得している。しかしここ数年は全体のレベルも上がり選手層もだいぶ厚く、成績を出すことが難しくなってきた。昨シーズンは5試合の参戦にとどまり、賞金ランキングは63位。先月開催された最終予選会では最終ラウンド上がり2ホールのボギーが響き48位に終わってしまった。
本大会には主催者から推薦をいただき出場している。「推薦をいただけることは本当にありがたいし、良い成績で恩返ししたい」とホールアウト後、必ず口にする。「結局自分が3日間、ちゃんとゴルフを出来なければ勝つことはできない。勝負は相手じゃなくて自分ですから」と、言い切る強さを持ち合わせる。
「思いがけないことなんだけど、大チャンスを迎えられたので、ものに出来なきゃいけないって」。2013年にISPS・ハンダカップ・フィランスロピーシニアトーナメントで優勝してから10年が経った。シニア14年目を迎えたベテランシニアは最終日こそ「満点」の自己評価をつけて、シーズンの好スタートを切りたい。