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【新人戦富士可児カップ/1R】竹山昂成が苦手コースでも欲張らずいかに楽にゴルフをするかを考え、首位1打差2位タイ

2023年12月20日

「このコースは5本の指に入るくらい、実は苦手なんですよ」とホールアウトした竹山は言った。「スコアの伸ばしあいをするコースが好きなのですが、このホールはショットメーカーが優位なのでなかなかチャンスを作るのが難しい」と表現した。

新人戦はイン10番ホールからワンウェイでスタート。竹山は2ホール目となる11番パー3(227ヤード)で4番アイアンを選択しボールはグリーン右手前へ。薄い芝からのアプローチが失敗してボギーが先攻。しかし続く12番パー5ではマネジメント通りに残り90ヤードを2メートルにつけてバーディーですぐに取り返した。13番ではセカンドショットの右の池に入れてしまいボギーに。出だしからバタついてしまったこともあり、14番以降は「落ち着こう」と気持ちを抑え、とにかくグリーンに乗せて2パットのゴルフを目指した。18番はグリーン右のカラーから4メートルが入り、前半でスコアをイーブンに戻せた。

後半は「欲張らず、いかに楽にゴルフができるか」と気持ちを引き締める。1番ではピン手前3メートルのバーディーパットを沈めると、7番パー3(196ヤード)では6番アイアンで1メートルにつけもうひとつのバーディー。最終9番では7、8メートルのバーディーパットが決まり、後半で3つ伸ばすことに成功した。69ストローク、3アンダーで初日2位につけることができた。

竹山にとっては初めての最終プロテスト受験だったが通算11アンダー6位で合格。「1打差でトップ合格を逃してしまって。日本プロ出場も狙っていましたから悔しかったです」と振り返る。しかし実力はお墨付き。東北福祉大学4年時(2022年)にファイナルQTで24位に入り、レギュラーツアーデビューを果たしている。8試合に出場したが最終ランキングは58位。昨年はファイナルQT53位でレギュラー4試合、Abemaツアーは最終プロテストに重なった大会を除き全試合に参加している。

この2年の間にツアー出場を経験した竹山は「自分のゴルフは確実にレベルアップしていますし、自信になっています」と胸を張る。「ツアーで活躍するためには、まずは練習量を増やすこと。ファイナルQTは66位でしたがチャンスがある限り全力で狙いたい。だからこそ今回の新人戦でもチャンスがきたので、しっかりと戦いたい」。首位と一打差の好スタートを切り、竹山は前を向いた。そして「PGAライセンスを獲ってこそ、プロゴルアファーだと思っています。同期の米澤蓮、芹澤慈眼、杉原大河という仲間がいて、堂々と一緒に戦える。先輩プロに金谷拓実プロ、後輩に蝉川泰果プロもいます」と身近にいるプロの存在がモチベーションになっていると話した。

「取り返そうと思っても、欲張らない。いかに楽にゴルフができるかが課題です」。今はやるべきことも見えている竹山が、残り1日を全力で戦い抜く。