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〔TCPゴールド/1R〕76歳73ストロークでエージシュート達成した青木民也が首位好スタート

2023年11月07日

 ティーチングプロシニア選手権第1回大会(2005年)の優勝者であり2016年の関東ゴールドシニア覇者でもある青木民也(76)が73ストローク、1オーバーで回りエージシュートを達成。第1ラウンドを首位とし好位置についた。

 当初スタート時間から2時間後の10時40分、青木のゴールドシニア最終組は本丸1番から出発した。「雨だし、こういう時はとにかく打ち急がない。風の強弱もまだあるし、天候に左右されずに集中することだね」と目標を打ち立てた。

 烏山城はプロトーナメントを開催するチャンピオンコースで、フェアウェイだけでなくグリーンにもアンジュレーションがある難コース。ターゲットのグリーンは砲台の形状で、グリーン自体も小さく難易度がさらに上がってくる。集中力を高めて青木はスタート1番パー5ホールで、70ヤードのアプローチを3メートルに着けてバーディー奪取に成功。雨脚の強い4番。最高のティーショットを放ち、セカンドも攻め、アプローチは残り20ヤード。良いイメージだけが先攻したのか、打ち急いでしまい大ダフリ。ここで痛いダブルボギー。7番パー4でも寄らず入らずのボギー。前半を38としてハーフターンした。

 水滴がついて重くなった芝、重いグリーンスピードにパーセーブで凌ぎ続けた。17番パー5(512ヤード)では、7番ウッドでティーショット。セカンドは5番ユーティリティを選択し、残り112ハードまで運んだ。サードショットをグリーンサイドのカラーにおき、下りのスライスライン5メートルを沈め、ようやくバーディー。コースマネジメントが効いたホールだった。難易度の高い最終18番では、セカンド残り220ヤードを3番ウッドでドローをかけてピンまで5メートルに着けた。集中力を保ち、なんとかパーセーブにこぎつけて73で回った。第1ラウンド唯一のエージシュート達成というおまけ付きだった。

「いつも初日のスタートダッシュに失敗しているんだよ。だから、このコンディションで集中できたし、難しいパーパットも獲れたしね、なんとか頑張れそう」。青木が納得顔で一日を振り返った。

 青木の素顔は、住まいのある群馬県草津温泉のレストランで厨房に立つ「料理人」という異色のティーチングプロだ。普段は朝9時に出勤し、昼休憩の2時間を使ってゴルフの練習をこなす。その後は夜10時まで料理人として食事を提供するというハードスケジュール。この秋から草津温泉はハイシーズンということもあり、レッスン活動含め自身の練習も充分に時間が取れないが、大好きなゴルフのことは忘れたことがない。「そりゃあ、今回の練習ラウンドで80回叩きましたよ。だけどこうやって参加できる機会があるからこそ、仕事にも張りがあるし、練習も集中できています。チャンスを生かせるといいね」。青木がティーチングシニア選手権で優勝してから18年。ゴールドの年齢でもまだまだ優勝争いを楽しんでいる最強の選手が現れた。