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ティーチングプロ

【TCPシニア選手権/FR】渡邊達が狙っていたレギュラーシニア2冠の偉業を達成する

2023年11月02日

「第19回PGAティーチングプロシニア選手権大会」の最終ラウンド。3アンダー首位タイからスタートした渡邊達(57・A)が4バーディー2ボギー通算5アンダーで初優勝を飾った。渡邊は2010年ティーチングプロ選手権を優勝しており、レギュラーシニア2冠達成第1号となった。渡邊には来年の日本プロシニア出場資格)と優勝賞金100万円、さらに森ビル㈱よりグランドハイアット東京ペア宿泊券、ミドリ安全より腰部保護ベルト一体型ゴルフパンツMIDORI PF1、さらに阪神交易からブッシュネルプロX3ジョルトが贈られた。1打差の2位に柴田忠則(51・TP‐B)、深澤幸雄(55・TP‐A)が続いた。

最終組でホールアウトした渡邊達(57・A)は「優勝で大丈夫ですか?」とスタッフに確認した。スタッフから“渡邊さんが優勝です”と聞くとホッとした表情でスコアカード提出エリアに向かった。

初日からの首位を守り、8回目の挑戦で欲しかったシニア選手権を完全優勝で制覇し、2010年ティーチングプロ選手権覇者の渡邊は史上初となるレギュラーシニア2冠達成となった。

「最終日優勝を“意識していない”といえば嘘になるが、意識していたことは今の課題である“前傾角のキープ”自分に言い聞かせてスタートしました」。言葉通り、1番ホールティーショットから前傾角をキープしフェアウェイキープ、ショットは好調だった。4番ホールまで5メートル程度のバーディーパットを決めきれず、4番ホールまでパーを重えた。むかえた5番パー4、セカンドショットはピンまで打ち上げを計算して110ヤード。ピッチングウェッジ打ったショットは3メートルに着けて、初バーディーを奪う。

 7番パー5は1.5メートルのバーディーパットを決めきれずチャンスを生かせなかった。アウト最終9番ではセカンドショットで課題としていた前傾角キープがうまくできず、上体が起き上がりミスから、ボギーとしてしまう。ショットは好調であったがアウトコースではスコアを伸ばせなかった。 「ハーフターンでスコア速報を確認したら、吉成さんが4アンダーでしたね。後半は昨日良かったインコースなので、ショットの調子もよかったし、1打差は気にしてなかった」。

インコースに入って最初のバーディーは12番ホール。セカンドショットは残り175ヤード、5アイアンで打ったショットはあわやカップイン寸前に止まるOKバーディー。宍戸ヒルズの神は少しずつ渡邊に傾き始めると思ったが、14番パー5で同組の深澤幸雄(55・TP-A)がチップインイーグルで、渡邊もバーディーを奪ったが5アンダーで並ばれた。「ショットは調子いいし、このままいけば、自分にもチャンスがあるに違いない」。前向きの気持ちが実ったチャンスは16番パー3で訪れる。175ヤードを1、5メートルに着けバーディー。深澤がミスからボギーとして、6アンダーで2打差のリードになった。17番では優勝意識したのか、3パットのミスでスコアを落とすが、最終18番でも同組の中で、一番内側に着ける冷静さを保ち、5アンダーでフィニッシュした。

クラブハウス前には、以前渡邊と同じアーリーバードゴルフクラブで勤務しており、先週のティーチングプロ選手権で3位となった遠山雄大さんが仕事の合間に応援に駆けつけていた。“渡邊さんおめでとうございます”の言葉に、「次はおまえだぞ、優勝はこうやってやるんだぞ(笑)」。渡邊は嬉しそうで誇らしげな表情を浮かべていた。「レギュラー優勝時は考えてなかった。こういう自慢というか、後輩に優勝を見せられるのって嬉しいですね」。先輩が自ら模範となる優勝は後輩の目にもしっかり焼き付くだろう。

 2015年に50歳になってから“シニアツアーに1年に最低1試合以上、ティーチングシニア選手権優勝”を目標に、アーリーバードゴルフクラブ支配人業と週5日9時間のレッスン業務の傍ら目標に挑戦してきた。シニアツアーへ1年1試合以上出場の目標はクリアできていたが、なかなかティーチングプロシニア選手権制覇の目標は達成できていなかった。

 2018年ニドムクラシックで行われた日本シニアオープンで、同じ埼玉県の先輩である久保勝美選手、清水洋一選手、秋葉真一選手と練習ラウンドを回り、ラウンド中トラックマンでヘッドスピードを計測した。「ヘッドスピードを測ったら39しかなかったです。飛ばすより方向性重視が自分の持ち味だったんですが、その時久保さんに練習場では“ビュンビュン振り、コースでは抑える”練習をやった方がいいよ」。先輩からのアドバイスで振ることの大切さを改めて感じた。それ以降、意識を持って練習することで今では44までヘッドスピードが上がり、飛距離によるアドバンテージも少しずつ感じている。同郷の良き先輩の言葉も偉業達成となる優勝へのきっかけになったことは間違いない。

 勤務先には2010年優勝時の記念写真が現在も飾られている。「少し古びているんで、今回の優勝写真と交換ですかね(笑)」。史上初の快挙を達成した記念写真がアーリーバードゴルフクラブには飾られる日近い。“支配人おめでとうございます”お客様からも祝福の声は少しの間止まらないだろう。