50歳以上のPGAティーチングプロ日本一を決定する「第19回PGAティーチングプロシニア選手権大会」の第1ラウンド。3アンダーで渡邊達(57・A)、中根初男(60・TP-A)、真中幸雄(58・B)が首位に並んだ。1打差2アンダーに深澤幸雄(55・TP‐A)、久我明(61・B)ら4名が続く。前年覇者・伊藤正己(67・TP‐A)は1アンダー8位タイで初日終えた。
3アンダー首位タイ渡邊達(57・A)は「スタート前にスタッフの方に優勝候補、応援しています」。期待の声に再度気合を入れなおして第1ラウンドをスタートすることができた。
インコーススタートとなった10番ホールで3パットボギーにしてしまったが、「そんなに慌てなかったです」。言葉通り、11、12、13番をパーとする。続く14番パー5では、第2打230ヤードを5番ウッドで2メートルに寄せてイーグルを奪う。
15番でもOKバーディー。17番パー5でもピンまで40ヤードの3打目をOK距離に寄せてバーディー。3アンダーで折り返す。3番で160ヤードの2打目も1ピンにつけてバーディーを奪う。5番でも3パットボギーとしたが、8番でバーディー。最終9番ホールではセカンドショットのミスでボギーとしてしまう。少し勿体無い部分もあるホールアウトとなった。
ボギーフィニッシュにも「14番のイーグルで流れに乗れたラウンドでした」。後半には3パットや力みによるダフリでミスをしてしまったが、「今心がけているショット、パッティング時の前傾角キープ。常に頭に入れていることが、今日はうまく意識してプレーできました」。言葉からもあるように、課題を意識して修正できたことで、第1ラウンドは満足のいくラウンドとなったようだ。
渡邊は埼玉県坂戸市あるゴルフ練習場「アーリーバードゴルフクラブ」で支配人を務めている。“埼玉県内のジュニアゴルファーの聖地”と言われており、初心者からアスリートジュニアまで様々なクラスがある。ジュニアレッスンでは「テクニカル的には、まずは基本を大切にしています。そして人間的には、挨拶が言え、感謝の気持ちを持つことができ、“ありがとう”が言える子を育てていければと考えています」。渡邊はとても楽しそうに話してくれた。スタッフからの声掛けも様々な方に感謝の気持ちを忘れない渡邊だからこそだ。感謝の気持ちも持つ指導法もジュニアの聖地と言われる所以の一つだろう。そして、もう一つ支配人としてジュニアたちに一つの結果を届けたい感謝の気持ちもあるに違いない。
最終日は最終組からのスタートになる。2020年の本大会でも最終日最終組だったが、スコアを崩してしまい優勝には届かなかった。2度目となる挑戦に「優勝を意識してない訳はではないです」。ティーチング選手権ではレギュラーとシニアを両方を制覇した選手はいない。2010年レギュラー覇者・渡邊達が初の偉業に挑戦する最終日に注目したい。