2021年ティーチングプロシニア選手権覇者・中根初男(60・TP-A)が6バーディー3ボギーの3アンダーで首位タイで実力通りのプレーを見せた。
インコーススタートとなった初日、出だしの10番ホールで2打目がディボットに入り、アンラッキーな形でボギーとしてしまっった。「出だしをボギ―とし、少し流れは悪くなりましたが、アンラッキーな部分もあったので、気にしませんでした」。初バーディーは14番パー5。残り50ヤードからの3打目を4メートルに寄せて、初バーディー。続く15番でもバーディーを奪った。16番パー3で3パットボギーとしてしまうが、17番パー5でバウンスバックに成功し、前半を1アンダーで折り返す。
「今日は静かに冷静にプレーすることを心掛けた」。言葉通りアウトコースに入ってからも1番から3連続パーとして、むかえた4番パー3。「大きいとは思わなかったんだけど、ティーショットはグリーン左奥に少し外れてしまいました。」。ただそのピンチをチップインバーディー。歴代覇者の実力を垣間見る一打であった
。チップインの勢いのまま、5番でも5メートルをバーディー。6番でボギーするも、8番で9メートルの長いバーディーパットを沈め、終わってみれば3アンダーで初日を終えた。
大利根カントリークラブに所属している中根は宍戸CC・東コースは地区の研鑽会で何度もプレーしていたし、2021年にはクラブ女子対抗茨城県予選の会場になったため、クラブ代表となったメンバーさんとクラブ対抗に向けての練習ラウンドに何度か同行したことで「使用ティーは違うけど、他の選手に比べれば有利かな。ただ昨日も練ランができなかったんで、慎重にやったことが今日の結果かな」。前日の練ランをしなかったが、30年以上のプロゴルファーとしての経験からくる、ラインの読み、コースコンデションや日々変化する身体状態を確認する能力、それらを分析する冷静さが好スコアに繋がったようだ。
「プロを30年以上やっていて、年齢も60歳を超えれば、身体のどこかはいつも痛いよね。明日も欲をかかず、大人しくプレーします」。首位タイと迎える最終日についても、「結果を気にせず、欲をかかずに、いつものゴルフをするだけ」。プロゴルファーとして歩んできた経験を最終日に生かす。冷静なゴルフを貫くことができた時に、2回目の栄冠が見えてくるだろう。