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ジュニアリーグ

東日本地区決勝戦

2023年11月09日

「2023PGAジュニアリーグ・東日本決勝大会」が11月5日、埼玉県にあるKOSHIGAYA GOLF CLUBで開催された。前日の11月4日には「東日本ポストシーズン準決勝」が同コースで行われており、北海道ディビジョン「札幌NB」と神奈川ディビジョン「バナナキッズα」が対決。7ポイント対2ポイントで「札幌NB」が勝利。決勝は「札幌NB」と東京ディビジョン「ウィンズゴルフ」で競い合うことになった。

今年新設された北海道ディビジョン。4チームが6試合を戦い抜いて、地区チャンピオンに輝いたのがディビジョンディレクター兼チーム監督を務める澤村英樹プロ率いる「札幌NB」。チームメンバーは7名で登録していたが、決勝大会には6名とギリギリの人数でエントリー。男子4、女子2という構成になっている。

対戦する東京代表「ウィンズゴルフ」のメンバーは、9名全員女子。今年から初参戦のチームだが、9チームが属する東京ディビジョンで勝ち抜いてきた実力派でもある。決勝大会は、各マッチにリザーブ選手を置き、戦力メンバーをきっちりと準備した。当日は小棚木克之監督の代わりに阿子島光一コーチがチームをけん引した。

マッチ1は、札幌NBがイーグルやホールインワンという活躍を見せ、NB2ポイント、ウィンズ1ポイント。マッチ2では僅差でバーディーが数多く獲れたNBが2ポイント、ウィンズ1ポイントでNBが優勢に。最終のマッチ3は、イーグルやバーディーで互いに譲らず白熱した試合が繰り広げられたが、ウィンズが後半バーディーを連取し、NB0.5ポイント、ウィンズ2.5ポイントとウィンズが猛追。トータルポイントは4.5ポイントで並んだ。順位を決めるルールでは、同ポイントの場合、獲得ホール数で勝敗を決めることになっているのだか、蓋を開けてみると9ホールずつでこちらも同数ということが判明。実力が拮抗した珍しい好成績となったが、ジュニアリーグの順位を決める最終ルールはチームの出場している選手の年齢が若い方が優位いう条件があるために、今回は平均年齢が11.5歳だった「札幌NB」が東日本優勝タイトルを獲得した。決勝に相応しい、申し分の無いゲーム内容だったこともあり、それぞれのチームが最後まで健闘を称えた見事な終演だった。

初参戦の北海道代表・札幌NBの澤村監督は「リザーブ選手がいないため、みんなで協力して戦おうという仲間意識がすごく強かったです。仲間を思いやるだけでなく、相手チームのゴルフも評価しながら、ライバルにもちゃんとエールを送れる、北海道ならではの温かい心をはぐくむ経験ができました。今回はマッチ1で戦ったリーダーの立花さんが、ホールインワンなどでチームをけん引してくれたことが、後続のマッチの刺激になったと感じています。ジュニアリーグは飛距離のゲームということではなく、みんなでバーディーを狙って気分良くスコアを伸ばせること。ゴルフの新しい楽しさを見いだせたのではないでしょうか」とチームを評価した。

チームメンバーには澤村日和理さん、日佳理さんと澤村監督は家族で参加していた。この日は澤村監督夫人の誕生日ということもあり「まさかこんな形でお祝いしてくれるなんて、本当に嬉しいです」と応援に駆け付けた夫人も笑顔を見せた。澤村監督は「ウィンズゴルフさんの思いもきちんと受け止め、東日本代表チームとして日本大会もみんなで頑張ります」と力強く口にした。

東京ディビジョンを代表して戦ったウィンズゴルフの阿子島コーチは「暑い季節も乗り越えて、みんな一丸となって頑張ってきました。保護者のみなさんの応援もあり、ポストシーズン2連勝も含め、ここまでやってこられたことに感謝しています。今回の戦いはひとりひとりが輝いてプレーしていましたし、このメンバーで戦えたことは私の誇りです。本当にありがとうございました」と感謝を伝えた。悔しい敗戦にはなったが、ウィンズゴルフのメンバーが解散前に集合し「今シーズンはお世話になりました。ありがとうございました」とお礼を伝え、阿子島コーチに記念品をプレゼントするシーンも。記念品はクリスタルの置物で、これまでジュニアリーグで勝利してきたときの、笑顔の写真が埋め込まれていた。クリスタルを手にした阿子島コーチは「最高のメンバーと一緒に過ごせたいい経験になりました。これからもメンバーひとりひとりの活躍を期待していますし、ずっと応援続けます」と感涙した。

東日本決勝大会は、各チームが最後までドラマを生み出してくれた、思い出深い一日となった。