4シーズン目を迎えたPGAジュニアリーグは、チーム数「北関東」「千葉」「東京」「神奈川」「中部」「大阪」「兵庫」の7ディビジョンで開催。東日本では北関東8、千葉11、東京6、神奈川8チームで競われ、西日本は中部4、大阪6、兵庫4チームが参加した。
各ディビジョンで代表チームを決め、その後ポストシーズンで地区代表の座をかけて戦い、東・西の代表決定戦を勝ち抜いた2チームが12月10日、千葉にあるグレンオークスカントリークラブで日本タイトルをかけた試合が行われた。
東日本代表には、千葉ディビジョンから進出した「SI-MF」(エスアイ・エムエフ)。対する西日本地区は、大阪ディビジョン代表の「リアライズ」。昨年はディビジョン決定戦で敗戦した「SI-MF」が、平塚とも幸監督の下、悔しさを胸にリベンジを果たすのか。それとも、日本決勝戦の初代チャンピオン「リアライズ」が2度目のタイトル獲得に向けて意欲を見せるのか。それぞれのチームがプライドをかけた決戦がスタートした。
グレンオークスカントリークラブは、充実した練習施設を兼ね備えている。ドライビングレンジ、ショートゲーム、そしてパッティング練習を時間ごとに区切って行い、スタート前のウォーミングアップは万全なコンディションを整えることができた様子だ。
試合方式を振り返るとマッチ戦(ペア対戦)のスクランブル方式が基本。3マッチを1つのフォーマットとしている。1マッチは3ホールを3回。各ホールはストローク数で争われ、3マッチ毎にポイント(勝ち1、分け0.5、負け0)のポイント計算をして、トータルポイントで競うことになる。各マッチでの総ポイントが、最終的にチームの得点につながる。タイブレークになった場合は、勝ちホール数が多い方が勝者となる。
各チームは精鋭メンバーを揃えて優勝を狙っていることもあり、マッチの熱い駆け引きが見られることになる。
〇1マッチ目
チームMF(山崎暖真・飯田柚月)
チームリアライズ(石口寛樹・福田翔太)
MF 3ポイント VS リアライズ 0ポイント
〇2マッチ目
チームMF(大久保友貴・仁科優花)
チームリアライズ(木村塁・矢田賢司)
MF 2.5ポイント VS リアライズ 0.5ポイント
〇3マッチ目
チームMF(片野貫一郎・須藤樹)
チームリアライズ(佐藤涼音・森崎佑之介)
MF 2.5ポイント VS リアライズ 0.5ポイント
チーム計は東日本代表「SI-MF」が8ポイント、西日本代表「リアライズ」が1ポイントと大差をつけたSI-MFが念願の優勝を飾った。
優勝チームの平塚とも幸監督は「千葉ディビジョンはチーム数も多く、リーグ戦ではギリギリという厳しい状況が続いたこともあったのですが、選手はひとつのゲームを戦い抜いて、ここまでやってこられました。プロ志望の選手が多く、個人競技で経験を積んでいることもひとつ強みになったのかもしれません。決勝大会でベストパフォーマンスが出せて優勝ができたので、ジュニアリーグ立ち上げからみんなが頑張ってきた努力を思うと、本当にこの優勝は嬉しい限りです」と選手の健闘を称えた。
1マッチ目で戦った選手の飯田柚月さんは「自分が入れた時にペアの子が喜んでくれました。外した時はカバーしてくれたりと、チームの力が発揮できました。終わってみて納得できたプレーだったと思います」と笑顔で振り返る。1打の重み、そして仲間の思いがポイントに繋がったようだ。
7ポイントという大差をつけられ、惜しくも2位となったリアライズ。監督の川西直樹プロは「もちろん千葉に来たからには勝ちたかったです。相手チームは一回り強かったという印象ですが、リアライズは全力で戦い抜きました」と選手のプレーをねぎらった。
「各フラッグの1ホール目(1番、4番、7番ホール)では全敗していたので、流れが相手チームにいってしまったんですね。相手チームは5、6メートルのパッティングの精度が非常に優れていました」と戦略上の必要性も説く。「流れで負けましたが、リアライズは試合すればするほど強くなるチーム。大差で悔し涙も出ない様子ですが、決して口にはしない決意も感じています。来年はリベンジに向けてこのステージに帰ってきます」と希望も見出していた。
決勝大会に参加した両チームは、翌日近隣で行われる「日立3ツアーズ選手権」の特別観戦をすることになっている。日本屈指のトッププレーヤーの姿を目の当たりにすることで、プロゴルファーの魅力を感じ、今後のゴルフ活動に役立ててもらうことを願いたい。
https://youtu.be/6qWpA6wA7nU