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ティーチングプロ お知らせ

〔入会セミナー〕67名のティーチングプロB級会員が誕生

2022年12月13日

(左)吉村会長より受講修了者へ会員証が手渡されました

 PGAティーチングプロB級講習会受講修了者を対象にしたPGA入会セミナーが13日、静岡・掛川にあるつま恋リゾート彩の郷で行われた。PGAゴルフ論を約1年半かけて学び、座学や実技のテスト合格した新入会者67名が、2023年1月1日付けで認定される。今回は6名の女性会員が三期生として入会。ガイダンス後には吉村会長よりティーチングプロB級認定書および会員証の授与式が行われた。

 2023年度入会のティーチングプロB級会員は21歳から61歳までの67名で、平均年齢は33.9歳。入会までの道のりは前期・後期合わせて6学期、計26日間の受講を必要としている。座学講習、説明検定、レポート提出、実技指導という講座内容が用意されて、毎回細やかで厳しく指導が行われている。B級の取得後は、A級講習会を受講することで指導のレベルアップが可能であり、A級ライセンスに加えジュニア指導員資格も取得することができる。 吉村会長は「長期間に及ぶPGAの講習会を終えて、皆さん大変お疲れさまでした。これからは会員としてゴルファーに対し良き指導をしていただき、素晴らしいプレーヤーを輩出することでしょう。これからはレッスンが自分の生活となり場所となります。お客様、スポンサー様に対し感謝の気持ちを忘れず精進してください」と奨励した。セミナーを通じて得た新しい知識を糧に、プロゴルファーとしての新しい人生を歩み始める。

◆ 新入会員 ティーチングプロB級会員の声 ◆

市場 茜音(Golf Academy Nakajima所属・27歳)※今季の最優秀受講生 子供のころから両親が数々のスポーツに挑戦させてくれたのですが、その中で夢中になったのがゴルフでした。叔父のハンディがシングルだったこともあり、興味を深めていきました。 高校ではゴルフ部に入り、卒業後は兵庫にあるジャパンメモリアルゴルフクラブでキャディー業の後に練習を積んでプロを目指していましたが、22歳の時に「もう、プロテスト受験はあきらめよう」と区切りをつけました。 そんな矢先、母の紹介でPGA会員の中島敏雅プロにお会いし、ゴルフイベントの手伝いを続けていました。ゴルフにはいったん区切りをつけましたが「資格があれば、ゴルフの仕事の幅が広がる」という助言もいただき、折角身に着けたプレーヤーの経験も生かせればとゴルフを教える道を選択することにしたのです。中島プロのアカデミーはPGA会員の方しかいなかったこともあり、PGAの入会を目指すことにしました。 講習はとても興味深い内容でした。特にスライスフックの打ち方は、言葉にすると自分が思っていたのとは違う形で表現するんだと知りました。それに加えて、講習会ではたくさんの出会いもあり、貴重な時間でもありました。これまでしてきた勉強、ゴルフ教本の学びを生かしたレッスンをしていきたいです。PGAのゴルフ理論は自分にマッチする考え方、捉え方でした。これからは色々な方の教えも参考にしながら、レッスン活動を充実させていきたいです。

藤池 展久(フリー・42歳) 福岡にあるセブンヒルズというゴルフ場には5年間お世話になり、プロテスト受験にもずっと挑戦していました。父(故・藤池昇龍)がプロゴルファーということもあり、自分の姿も父の仕事に重ねられることが多く、それは相当なプレッシャーを感じていたことも事実でした。 実は2年前、ゴルフから離れてみた時期があるんです。ゴルフはもうやりたくないって気持ちになって、消毒液を販売する営業に挑戦したのです。その仕事は1年で解散。そんな矢先に、九州のゴルフ仲間で今回同期受講した槇清裕さんから「ティーチングプロの応募締切は明日までですよ」と連絡があり、自分にとってゴルフはプレーすることだけではなくて、これまでの経験を生かすこともできると気付かされたんです。「まずはやってみるしかない」と、その一日で全ての書類を揃えて、ティーチングプロの試験に挑みました。 講習会では、これまで自分が知っているような気がしていたことが、明確にクリアになり、それが言葉として自分のものになりました。この年齢になって覚えるのは大変ですが、ひとつひとつきちんと吸収できるのは、楽しみのひとつでした。 受講中は、田幡勝一専門指導委員にはたくさんの助言をいただきました。僕の心理まで掴まれて、テストを乗り切る励みになりました。田幡先生に教えていただいた内容は、最終的に全部ゴルフの基本につながっていました。それは昔、父にスパルタで教わったゴルフの真理と同じ内容でした。父はこういうことを僕に伝えたかったんだなって、今だからこそ思い出します。 これからはティーチングプロのルーキーとして、新しい人生がスタートします。父の言葉も思い出しながら、レッスン活動を通じてゴルフ人生を豊かにしていきたいです。

満木 翔太(フリー・28歳) ゴルフ好きな父がいまして、子供のころから「どこに遊びにいってるんだろう」とずっと思っていて。「ゴルフしたい」と要望をつたえたら、おばあちゃんが中古ショップで5番アイアンを100円で買ってきてくれたんですよ。初めて打ったら、ボールはまっすぐ遠くに飛んでくれて気持ちが良かった。その5番アイアンがゴルフを始めるきっかけになりました。 新潟産業大学付属高等学校に入学し、ゴルフ部では故・三宮勇雄監督と出会いました。監督には「プロになりたい」と伝えたのですが「プロでも予選通過するくらいの能力だよ」という返答で、それに応じることができない自分がいました。自分の実力をうすうす感じていたんでしょうね。その言葉が腑に落ちました。それでもスポーツ特待生として入学したからには、学校に貢献するために、全力を尽くしました。 すでにトーナメントプロが目標でもなくなっていたのですが、三宮監督が福井工業大学に推薦してくれたこともあり、大学ゴルフ部へ進学。せっかく頂いたチャンスに応えたいと、ゴルフで成績を出すことに集中した結果、福井県アマ2連覇、中部学生優勝というタイトルを獲得。レギュラーツアーの「TOSHIN GOLFTOURNAMENT IN CENTRAL」にも出場できたのですが、三宮監督から「予選通過くらいの能力」という言葉がずっと引っかかっていて、プロテスト、QTは受験せず、卒業後はあわらゴルフクラブで社員としてゴルフに携わることを選択しました。 ある時、趣味の釣り帰りに先輩から「知り合いのゴルフをみてもらいたい」という話になったんです。自分の知識と経験から教えることになったのですが、あっという間に上達してくださってびっくりしたんですね。こんな喜びもあるんだなって新しい世界が見えたこともあり、レッスンの資格があれば仕事につなげていけると確信して、PGAティーチングプロを目指すことになりました。 今まで暗記系の努力をしたことがなく、当初は不安でした。検定直前まで、覚えるべき内容の半分しか記憶していなかったんです。それが突然覚醒して、検定は一発合格。自分にはしっくりくる内容だったのかもしれないと今は思っています。 ゴルフは基本が全てなんですね。ゴルフを言語化することで新しい世界が偏りなく見えてきたんです。やっぱりゴルフは面白くて奥が深い。これからは新しいレッスン活動も視野に入れて、自分の経験を活かし、たくさんの人にゴルフでの達成感や上達の面白さを伝えていきたいと思います。

吉本 千一(フリー・61歳)※今季最高齢ティーチングプロ入会 ゴルフは30歳から始めました。アマチュア競技に夢中になり、クラチャンを4度獲るなど順調なゴルフライフを過ごしていました。50歳過ぎてからこれまで自分の守っていた理想のスイングが出来なくなり、これはどうしたものかと。不安でいてもたってもいられず、そこから自分の「スイング探し」が始まりました。気づけば24時間ずっと理想のスイングができるようになるにはどうすればいいのか考えるようになりました。すっかりゴルフの深みにはまってしまいました。 これまで建築設備の仕事にずっと携わってきていたのですが、昼夜ゴルフスイングのことばかり考えている自分がいて、「24時間ゴルフだけを考えられるような仕事はないか」と思案したところ、「プロになればいい」という結論にいたり、ティーチングプロに挑戦する決意をしたのです。アマチュアであれば月に3、4回コースに出られればいいですけど、プロとなれば毎日ゴルフに浸かっていられるからです。 講義を通じて感じたのは、ゴルフ基本教本の内容は私にとって大事な要素ばかりでした。すでに50代後半ということもあり、体のあちこちにゆがみがあり、講師からゆがみを的確に指摘されたのです。それは自覚のないゆがみででして、治すことでショットが劇的に変化していると実感としてありました。 教本の内容を暗記するという学習は大変でしたが「何が何でもやってみせる」という強い気持ちで乗り切る覚悟でした。私は独学でゴルフを続けてきたこともあり、教本の内容はとても興味深いものでした。ゴルフの基本は揺らぐことはありません。PGAの理論はどんな切り口でも基本に立ち返るということ。その理論を納得しながら習得することができました。 これからは自分の言葉でゴルフを伝えていきたいという思いでいます。教えることの楽しさを味わえる、それは楽しみでもあります。楽しい仕事に優るものはない。24時間スイングのことを考えられる資格を手にできたので、その知識を生かして自分の技術を高めていきたいのです。プロとなれば結果も求めると思います。PGAの競技に積極的に参加して、シニアツアー参戦という夢も見つけられました。 近いところでは来春にインドアゴルフスクールを立ち上げ、ジュニアから女子プロ育成まで門戸を広げてゴルフのサポートをしていく予定です。ゴルフというスポーツに出会えて、こうして新しい世界への挑戦ができて、今は自分の可能性にワクワクする毎日です。