(左)倉本会長より受講修了者へ会員証が手渡されました
PGAティーチングプロB級講習会受講者を対象にしたPGA入会セミナーが13日、静岡・掛川にあるつま恋リゾート彩の郷で行われた。約1年半PGAゴルフ論を学び、座学や実技のテストをクリアした新入会者53名が、2022年1月1日付けで認定される。そのうち3名が女性会員二期目として入会する。ガイダンス後には、倉本会長よりティーチングプロB級認定書および会員証の授与式が行われた。
2021年度入会のティーチングプロB級会員は20歳から68歳までの53名で、平均年齢は36.6歳。前期・後期合わせて6学期制で、計26日間の受講を必要とする。座学講習、レポート提出、実技指導や検定試験という内容で構成されている。B級取得後にA級へのスキルアップが可能で、ジュニア指導員資格も取得することができる。 長崎誠資格認証委員長は「みなさんは、今後それぞれ違った形でPGAを創り出していただくことになります。講習会を通じて、教えることは簡単そうで難しい。伝える能力、コミュニケーション能力は日々練習しなければなりませんが、これからも多くの人々に『より深く』『正確に伝える』という技術を磨いてください」と奨励した。セミナーを通じて得た新しい知識を糧に、プロゴルファーとしての新しい人生を歩み始める。
◆ 新入会員 ティーチングプロB級会員の声 ◆
髙橋 玄(ハイランドセンター所属・41歳)※今季最優秀成績を収めた受講生 大学を卒業後、東京杉並にある内藤雄士プロが設立した「ゴルフ練習場ハイランドセンター」でゴルフを学び、インストラクターとしてレッスン活動にはかれこれ18年近く従事してきました。師匠の内藤プロから、ぜひPGA理論を受けたほうがいいと背中を押されて、今回の受講に至りました。 これまでの活動は、もちろんハイランドセンターのゴルフ理論で成り立っていました。今回基本ゴルフ教本を学ぶことで、基礎の理解をもっと深めたいと改めて感じました。それは私にとって、新鮮な気付きでもありました。 例えば、基本となるグリップや構えが自然な形ですっと入る、すっと決まるのは、基礎があるから成立することなんだと。「だからこうしたほうが良いですね」という裏付け説明は、基礎からきちんと伝えられるので、理解をより深めてもらえると思います。 今回の受講でレッスンの見方が多角的に広がりました。引き続き経験を生かして、指導者のレベルアップを目指します。そして今までのお客様、これからのお客様にも、もっとゴルフを楽しんでいただけるよう技術向上を目指し、一緒に取り組んでいきます。
富樫 健一(スポーツインダストリー所属・39歳) 大学時代にゴルフ練習場でアルバイトしていたことがきっかけで、その練習場に就職。練習場連盟のプロフェッショナルメンバーという資格を取得し、レッスン活動をしていました。それでもPGAライセンスには魅力を感じていたので、いつかは受講したいと思っていたのですが、活動10年目を迎えたころに、受講者テストに挑戦しました。 勤務先のジャパンゴルフスクールでは、新井真一プロと一緒に活動。それまではレッスンが自己流だったということもあるので、講習を通じて体系的にゴルフを学べたことがとても新鮮で、一番の収穫です。そういう意味では、ゴルフ教本の丸暗記もすんなりと入ってきました。 これまでも携わっている、ジュニアレッスンにもっと重点を置いて育成活動を続けたい。そしてゴルフを通じて、礼儀作法を身に着け、人付き合いを広げられるゴルファーを創り出したいです。
大堀 貴子(フリー)※女性会員二期生 学生時代では競技ゴルフをしていたこともあり、卒業後はレッスン活動を続けていました。もちろんJLPGAの資格も考えていましたが、当時はレッスンを初めたばかりのタイミングでしたし、自分の生活サイクルにはまだ受講の選択肢はなかったのです。特に必要性を深く考えていなかったこともあります。 そういうレッスン活動から気付けば10年が経ったころに、ちょうどPGAで女性会員を募集するというニュースを知りました。女性の歴史もまだ浅いということもあるので、テストに挑戦して、新しい環境の中で活動をしてみたいと思い、二期生の受講者テストに合格することができました。 全ての講習内容は、私にとって新しい気付きばかりでした。割とレッスンはどこでもできるタイプなのですが、取り組み方や教え方が明確になったことは確かです。ゴルフの基本に向き合うことで、改めてシンプルにゴルフを理解することが出来ました。基本ゴルフ教本には、年代や男女関係なくスイング理論が成立しているので、すっと内容が入ってきます。 現在は東京代官山にある「K's アイランド ゴルフ アカデミー」でレッスン活動をさせていただいています。私のレッスンは「共感しながら一緒に成長するゴルフ」がモットー。ぜひレッスンを楽しんでもらえたら嬉しいです。そして、PGA会員として様々なプロイベントに参加して、ゴルフライフを楽しみたいと思います。
松下利則(68歳・和幸カントリー倶楽部所属)※最高齢ティーチングプロ入会1977年から約40年間、体育教師として働いてきました。水泳が得意でしたので、平泳ぎの選手としてマスターズや国体の大阪代表として競技にも携わっており、一方で水泳部の顧問としても活動を続けておりました。ある時「ゴルフ部の遠征に顧問として同行してほしい」と依頼がありまして。行先のゴルフ場では、大学の先輩と偶然再会したりと、ゴルフがつなぐ縁のようなものがありました。それ以降、私はゴルフ部顧問として、活動するようになっていったのです。ちょうど50歳を迎えたあたりです。ゴルフ部の顧問を受けた頃は、レベルで言うと、自己流ゴルフで100程度でした。当初はそれでも通用したのですが、上手な選手が入ってくるようになり「これでは示しにならない」と、レッスンプロを訪ねて教わったり、自ら競技会に参加して研鑽を積んでいくなど、ゴルフ生活にシフトしていきました。無我夢中の教員生活でした。定年退職後は教職を延長することもできたのですが、70歳まで体育教師というのはどうか思っていた時に、「健康な体だし、ゴルフの腕も上達しているからこそ、ティーチングプロの受験に挑戦してみては」と恩師の大橋義幸プロに提案されて、受験するにいたりました。自己流ゴルフでも、当初は実技試験通過に自信がありました。ギリギリの成績で講習受講資格を獲得。座学や筆記はすんなりと理解はできたものの、基本ゴルフ教本を暗記して口頭説明をするという試験では、頭が真っ白。検定不合格が続く中、専門指導員の先生方は私に真摯に寄り添って、合格するまでシュミレーションテストに付き合ってくれました、感謝の気持ちで一杯です。コロナ禍で実技テストが延びたこともありますが、おおよそ2年間、必死で基本のゴルフに向き合ったことは、今となっては私の財産です。所属する和幸カントリークラブでは、ジュニア世代のレッスンを任せられています。教師という経験が生かせる抜群の環境です。さらに幅広い年齢の方々と一緒にゴルフを楽しみたいので、私の体が動く限りは、レッスン活動続けます。