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【謹賀新年】PGA会長挨拶

2020年01月01日

PGA会長 倉本昌弘

 新年、明けましておめでとうございます。 ゴルフファンの皆様、そして会員の皆様には、今年もよい年でありますよう、お祈りいたします。 会長職をお任せいただいて、3期6年の任期が3月で満了となります。 会員の皆さまのご理解とご協力で無事務めることができましたことを、この場を借りてお礼申し上げます。 5年前に「ゴルフ再活性化に向けた新たな提案」を発表してから、ゴルフ界を活性化する、会員の皆さんの職場・職域を拡大する、という方針で、さまざまな方々と手を組み、施策を練り、実行に移してきました。 PGAゴルフアカデミー、PGAジュニアリーグの創設、全国大学体育連合との連携、第一生命様はじめゴルフ業界に限らない団体、企業との提携などを行い、将来に向けての種は確実にまくことができたと思っています。そして、芽も出始めています。あとは、ちゃんと育てることができるか。私は年齢的には刈り取れないと思いますので、次の人たちにしっかりと育てていただきたいと思います。 3期目に取り組んだのが、PGAの組織強化です。その一つが「特任理事」です。従来、会員理事、代議員は地区から選ばれてくるため、協会の利益よりも地区や会員の利益を優先する傾向があります。これは当たり前のことですが、公益社団法人であるPGAとしては、地区や会員にとって不利益であっても、公益性を優先した事業や協会の利益を優先しなければならないこともあります。相反するものをコントロールするには専門分野において全体を見渡せる理事が必要であり、それを行う役割を担うのが、地区を代表しない「特任理事」ということです。 今回、初めて特任理事の立候補者を募ったところ、私を含め5名の立候補があり、選考委員会の面談を経て5名が候補者として理事会に推薦されました。最終的には3月に開催される定時社員総会で選任されることとなります。 PGAの財政はこの6年間、ほぼ黒字でやってきました。財政を安定させることはできましたが、PGAがお金を生むというシステムを作らないと、継続していけないだろうという思いはあります。会長が変われば方向性が変わってしまっては、安定した組織になりません。また、会長が自身の能力だけで組織を動かすのにも限界があります。 事務のプロ集団としての事務局、その上に専門性の高い特任理事が、PGAという組織をしっかり動かす中心になります。地区代表の理事とは役割が明確に分かれる形になります。 さらに、選挙制度の改革による代議員を選ぶ選挙区の変更(原則として都道府県単位で代議員を選ぶ)と、理事を選ぶ地区割の変更(14地区から10地区に変更)も行いましたが、実際に動き始めたら不都合もでてくることも考えられます。そのために、皆さんも意見を、対案を、出してください。そうした議論が、組織を強くすることにもなると思います。 2020年のシニアツアーは昨年12月に日程発表を行いましたが、2019年と同じ18試合の開催を予定しています。シニア選手のホスピタリティは、主催者の皆様に好評価を得ています。しかし、いまツアーを支えている選手の多くが60歳を超えている現状もありますので、シニアにおいても主催者、ゴルフファンが求める、レギュラーツアーで実績のある若手選手の活躍を期待しています。 昨年はPGAの競技に限らず、多くのトーナメントが影響を受けましたが、世界的な気候変動の中で日本は大きな自然災害に見舞われています。今までは地震も含め、地域が限定されている場合が多かったのですが、近年は被害が広範囲にわたったり、地域が大きく飛んだりする災害も増えてきています。PGAは公益法人として、こうした被害にあわれた地域に、ゴルフを通じてどのような形で支援できるかも考えていかなければならないと感じています。 今年の東京オリンピック・パラリンピック以降のゴルフ界は、先を見通せない状況に変わりはありません。高齢者のリタイア防止、若者の参入の促進、女性ゴルファーの創出など、PGAがゴルフ界再生活性化に向けて取り組み続けなければいけない課題は山積しています。 最後になりましたが、ゴルフファンの皆様には、今後も,PGAの活動にご理解をいただくとともに、今年もゴルフ界を応援いただきますよう、お願い申し上げ、年頭のご挨拶とさせていただきます。  公益社団法人 日本プロゴルフ協会会長  倉本昌弘