倉本会長より会員証が手渡された
今年のプロテスト合格者51名を対象にした「PGA入会セミナー」が、12月9日から13日の5日間、東京の世界貿易センタービルにて行われ、最終日はPGA倉本会長から会員証が手渡された。新入会員は来年1月1日付けで入会。また新人会員は今月19、20日の2日間、房総カントリークラブで行われる新人戦に出場する。
今年のプロテスト合格者は18歳(泉川メイソン、北國譲斗志)から52歳(タワン・ウィラチャン)までの51名で、平均年齢は26.1歳。今年は外国人プレーヤーの合格も目立つ中、全員が机に向きあい朝9時から夕方の7時まで、ゴルフ法学、接客マナー、ルール講習、SNS利用法、コース管理、トレーニング論といった講義など、全講義17科目を5日間で受講した。※右画像クリックすると入会セミナー模様がご覧いただけます 最終日に行われた授与式で倉本昌弘会長は「プロゴルファーとして賞金を稼いで活躍できる選手は一握り。だからこそレッスンができるプロとしても質を上げ、ティーチングプロ資格の取得にもぜひ興味を持っていただきたい。才能豊かな新人会員みなさんの活躍を願っています」とエールを送った。 さらに「ゴルフルールを順守するように、これからはPGA会員として世の中のルールも順守することを忘れないでください。今後さらに研鑽を積み重ねることで、みなさんの努力は必ず結実します」と井上建夫副会長も期待を込めた。今回の入会セミナーで得た新しい知識を糧に、PGA会員としての新しい人生が始まる。
◆ 新入会員 トーナメントプレーヤー会員 ◆
亀代 順哉 (24歳・フリー) 2016年の日本アマ優勝後にプロ転向しました。JGTOツアーメンバーとして試合に参戦する機会に恵まれましたが、思うような結果が出せませんでした。それで戦いの場をアジアンツアーに移し、年間10試合ほど出場したりしていました。 ただそれだけでは、プロゴルファーとして確固とした形がないと感じていました。「職業プロゴルファー」として誇れるものが欲しかった。それがPGA会員になることだったのです。 入会セミナーでは、競技の場で最大限に自分を引き出すためのコンディショニング講義が興味深かったです。活躍できる選手には強い探求心があって、まずは自分の状態を知り、やるべきことをきちんと追求しているということです。今回の講義を通じて得た知識は、ひとつひとつきちんと書き出せたので、自分の強い力に変えていきたいです。 私は徳島出身ですが、徳島のある四国地方には、尾崎将司さんや松山英樹さん、鈴木愛さんといった日本一、世界一といった強いプロゴルファーがそろっています。だからこそ、先輩プロたちの活躍がすごく励みになります。来年はAbemaTVツアーに出場できるので、最低でも1勝を挙げて、賞金ランキングの上位入賞を狙います。そして、四国出身の先輩プロたちのような、大舞台での活躍を目指します。
森 祐紀 (27歳・フリー) 2011年に関西アマチュア選手権と関西学生ゴルフ選手権で優勝。甲南大学卒業後、すぐにプロ転向しましたが、出られる試合も限られていました。ツアープレーヤーといえるほどの活躍もなく、胸を張ってプロとは言いづらかったのです。将来も見据えようと、プロゴルファーの資格認定をしているPGAのプロテストに今年初めて挑戦しました。最終プロテストの最終日では、ラスト3ホール3連続バーディーを獲ったことで、合格ラインに入れたんです、あの時の感動は、忘れられません。 入会セミナーの講義では、ボールやクラブ、計測器といったゴルフ用具論が興味深い内容でした。実は道具に関して、ゴルフ部時代からこれといったこだわりがないまま、これまで過ごしていたんです。道具は年々進化をしているという科学的な説明に、ゴルフの深くて面白い世界をまたひとつ知ることができました。 今後はコースなどでアマチュアの方にレッスンをする機会も出てくると思います。「プロゴルファー」を名乗ることになりますから、言動や行動も「プロ」意識をもった生活を忘れないように心がけます。
タマヌーン・スリロット (49歳・SINGHA) 2003年に日本のチャレンジツアー(現AbemaTVツアー)で優勝し、2004年から4年間レギュラーツアーに参戦していました。その時に、日本のゴルフ環境や日本人の優しさに魅了されました。シード権を失ってからは、実力ではレギュラーツアーに戻ることが厳しくなっていましたので、アジアンツアーやタイツアーの試合に出場していました。一方で、いつかまた大好きな日本で試合に出たいという気持ちを忘れたことはありませんでした。 そんな中で、アマチュア時代の(タイ)ナショナルチームで一緒だった、プラヤド・マークセンやタワン・ウィラチャンが日本のシニアで活躍しているということを聞き、日本のシニアツアー挑戦を目指しました。日本のゴルフ場や試合環境は素晴らしい。先輩プロの活躍もありますが、ゴルフを通じて日本とタイの国際交流ができれば素晴らしいことです。 今年はシニアツアー2次予選を通過できた(南茂原2位)ので、来年3月の最終予選に向けて頑張りたい。そして日本の友人たちと、同じフィールドでいい戦いを見せることが目標です。