PGA会長 倉本昌弘
新年、明けましておめでとうございます。 会員の皆様には、今年もよい年でありますよう、お祈りいたします。 2014年に会長職に就いてから、早くも3期目の2年目に入ります。会員の皆様ならびに、ゴルフ業界の皆様には、これまでご協力とご理解をいただきましたことに、改めてお礼を申し上げます。 また、ゴルフファンの皆様には、今年もゴルフ界を応援いただければ幸いです。 早いもので、1期目の2015年2月に経営戦略会議がまとめた「ゴルフ市場再生活性化に向けた新たな提案」(以下提言書)を発表してから4年目になります。これまで、「ゴルフ市場を活性化する」「会員の皆さんの職場職域を拡大する」という方針のもと、提言書に基づいてさまざまな方と手を組み、施策を練り、実行に移してきました。この1年は、そうした施策をさらに盛り立て、文字通り活性化させていく段階に入ります。 提言書に基づいた施策の一環として、昨年11月に「一般社団法人PGAゴルフアカデミー」を、株式会社東大阪スタジアム(HOS)の共同参画により設立いたしました。すでにPGAとして東西2ヶ所のゴルフ場でPGAゴルフアカデミーを展開していますが、そこではPGAのティーチング部門で30年にわたって積み上げ、講習会等で使用してきた「PGAメソッド」を基に教えており、好評をいただいています。 今回、設立した一般社団法人PGAゴルフアカデミーは、その「PGAメソッド」を、練習場でのスクール事業として初めて一般に提供することを目的としています。1月から関西の3ヶ所で「PGAゴルフアカデミー」の看板を掲げて開校する予定です。このアカデミーでのレッスンは、基本的にはPGAメソッドを学んでいるティーチングプロが行うことになりますので、会員の職域拡大にもつながると考えており、全国の練習場に広がることを願っています。PGAとアマチュアをつなぐ架け橋になるとともに、会員がPGAゴルフアカデミーを利用して少しでも収益のツールになればと考えています。 1月から新しいゴルフ規則が施行されます。ルールを簡単にして、不要な罰を無くし、プレーの進行を良くすることを目的としていますので、ゴルフ界へのいい影響があってほしいと思いますが、落ち着くまでに時間はかかるでしょう。日本プロ選手権などPGAの主催競技や関連競技でも新しいゴルフ規則にしっかり対応していきたいと思います。 ゴルフ市場の活性化を進めるのと同時進行で、PGAの自体の改革も進めていきます。 まず、PGAの組織改革を3月の社員総会でお示ししたいと考えています。主な変更点は、会員と本部との情報伝達をよりスムーズにするため、基本的に各県単位で代議員を選出するということと、理事を選出する他区割りを変更、さらに、これまで会員からの理事は代議員の中から選ばれていたものを、実務能力に優れた会員を、代議員選挙を経ずに理事に登用できるシステムを構築するという方向で検討を行っています。地区大会での説明を経て、最終的に今年3月の社員総会で承認が得られれば、次の改選から新しい制度に基づいて代議員、理事が選ばれることとなります。 今回の組織改革の狙いは、本部でいろいろな情報を出していく中、理事を通じて代議員、代議員を通じて会員へと伝達されていく、またその逆に会員から代議員、理事を経て本部の中枢に声が伝わってくるという道筋をより確かなものにしようということです。いかに皆さんの声を吸い上げて、いろいろな改革に結び付けていこうということです。これまでも情報が末端の会員まで伝わらない、末端の会員の声が本部に届かないということが散見されていました。組織としても制度疲労が起こってきているのかもしれません。新しい体制にして、新たに走り始めることも必要な時期に来ていると思います。 日本でゴルフ人口の減少が懸念されていますが、世界的にもゴルファー人口の減少が起こっています。その対策として、R&Aがレディースゴルファーを増やそうと行動したり、米国PGAがジュニアリーグで子供たちにゴルフを楽しんでもらったり、米国ゴルフ協会がファーストティーで子供たちがゴルフを始める入口を作ったりと、世界でもいろいろな施策、アイデアを出しています。 日本でも、これからは組織の垣根を取り払い、組織を横断した取り組みが必要です。競技ゴルフだけではないジュニアゴルファーの育成も含めた新規ゴルファーの創出という面では、日本ゴルフ協会(JGA)や女子プロゴルフ協会(LPGA)、そして日本ゴルフツアー機構(JGTO)との連携も必要と考えています。5500人を超える会員がいる組織はPGAしかありません。会員1人1人が新しいゴルファーを増やし、自分たちの職場職域を増やしていくことが大切になっています。 2020年東京オリンピック・パラリンピックの前年となりました。スポーツ界全体がより活性し、盛り上がっていく時期になります。五輪競技でもあるゴルフ界もその流れに乗っていきましょう。そのためには、会員のみなさんの協力が不可欠です。 2019年もPGAの活動にご注目いただき、ご協力いただきますよう、お願いします。日本プロゴルフ協会会長 倉本昌弘
お知らせ
【謹賀新年】 倉本会長挨拶
2019年01月01日