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シニアツアー最終予選 G・マイヤーがトップ通過

2017年03月31日

マイヤーが安定したプレーで首位通過

シニアツアー出場優先順位を決定する「2017PGAシニアツアー最終予選会」の最終ラウンドが31日、Kochi黒潮カントリークラブ・黒潮コース(パー72、6,845ヤード)にて行われた。降雨により2度の競技中断があり、12時に最終ラウンドの中止が告げられ、36ホールのスコアでランキングが決定した。トップ通過は、ハワイ出身でシニアツアー1勝を挙げているグレゴリー・マイヤー(55)。2位には、シニアルーキーの河村雅之(50)が入った。◇ 最終ランキングは こちら>>

最終日コースには雨が降り続いた

2017年PGAシニアツアー出場優先ランキングが決定した。昨年12月に開催された1次予選(7会場)には554名もの参加があり、各予選を通過した108名。そして1次予選免除者11名を加えた、119名がこの予選会に出場した。今年は、昨季より1試合増の18試合となるシニアツアー。その大会の参戦を賭けた必至の生き残りゲームとなった。最終予選の最終日は、昨日の好天から一転し、朝から雨に見舞われ、8時45分に競技は一時中断。その後、9時57分に競技は再開したものの、11時13分に再び競技が中断するという最悪な状況が続いた。そして12時に「最終ラウンドは中止」というアナウンスが伝えられ、今年の予選会は残念ながら、36ホールの成績でランキングが決定した。その瞬間に、ホッとする選手と悔しがる選手のため息が入り交じった。

トップ通過のG・マイヤー

◇◆  首位 グレゴリー・マイヤー(パールCC・55) ◆◇混戦を制し、見事トップ通過を果たしたのは通算9アンダーとしたハワイ出身のグレゴリー・マイヤー(55)。2014年のマルハン太平洋クラブシニアでシニア初優勝を飾ったが、その12月には心臓の手術を受けている。昨年の賞金ランキングは35位と、シード権を守ることはできなかったが、最終予選会で、堂々の予選会ランキング首位となり、今年も出来る限りシニアツアーに参加する予定だ。「このオフシーズンは、努力したのかなと思っています。昨年は、思ったようなゴルフができず、ずいぶん悩みました。それからは気持ちを切り替えて、今年は、トレーニング中心の生活でした。今年は(大阪の)自宅で過ごしていました。それにしても日本の冬は寒かった。地元のコースで友達とゴルフに行ったり、いつもとは違う過ごし方をしました。そうすると、ゴルフのいろいろな見方が増えて、いい形で充実したゴルフ漬けの日々でした。こういう嬉しい結果が出せたのは、努力と家族のサポートのおかげです」と、マイヤーは振り返った。一番大切にしているものはと聞かれると「僕は、奥さんのスマイル。この成績を知ったら、スマイルが見られると思うとね、嬉しいよ」と、微笑んだ。マイヤーは、今年こそしっかり成績を残したいところ。「これからがシーズンの始まり。あと何年試合にでられるとかも考えるから、もっとしっかりしたゴルフをすると思う。仲間と一緒にゴルフができること、すごく楽しみです。みなさん、よろしくお願いします」と、丁寧に言葉で気持ちを伝えた。

2位に入ったシニアルーキー河村雅之

◇◆  2位 河村 雅之(安芸CC・50) ◆◇「シニアツアーは楽しいよ、と耳にしていたので、楽しんでやろう!と挑みました。予選会は、顔見知りの先輩方も多く、声をかけていただいたりと、楽しい気持ちで参加させてもらいました」と、ひとまず安心した表情をみせたシニアルーキーの河村。レギュラーツアーでは3勝をマークし、賞金シードも通算11シーズンというベテラン選手の1人だ。そんなベテラン選手が口にする『楽しい』気持ちの裏には、大きな努力があった。「レギュラーツアーの終盤で苦しんだのはイップスでした。こわごわとゴルフをするようになって、たくさん悩み苦しみました。だから、ゴルフの捕らえ方を『楽しもう』と、真剣に考えたんです。それが、私の大きな努力のひとつでした。それは、少しずつ成果が出てきてるのかもしれませんね」と、心中を吐露した。実は、最終予選会の前に、岡山オープンにも参加したという。初日は70、2日目は83も叩いて、シニア予選前の河村はがっくりしたという。いつもなら、その後は練習もしなかったのに、河村は奥さんに「ラウンド付き合って」と、初めてのお願いを自然にしていた。「ゴルフの意欲がでたんですね。そういう気持ちの持ち方も、前とは変わりました。ゴルフに向き合って、予選会へのテンションがいい形で上がっていった。そばで支えてくれている奥さんにも感謝します」と、喜んだ。河村は、シニアツアーに参加できることを、本当に楽しみにしている。「故障しないように、自己管理ということも必要ですよね。目標ですか? 同郷の先輩『田村尚之』プロを越えることです。アマチュア時代の田村プロとの再戦できること、期待しています」。

東は渾身のプレーで3位

◇◆  3位 東  聡(フリー・56) ◆◇去年の賞金ランキングは39位と、思うような成績を残せなかった東は、最終予選会からの出場資格獲得にあえて挑戦した。だから、オフシーズンは、トレーニングに打撃練習、ラウンドでの実践も続け、最終予選会に向け調子をあげていた。しかし、今週コース入りした火曜にぎっくり腰で腰を痛めてしまった。それでもとにかく3日間やりぬくしかないと、東は治療用のコルセットをつけ、気持ちを集中させた。腰は不安要素だったが、とにかくプレーだけに集中した。初日は72、イーブンパーで28位タイ。2日目は、思うようなゴルフができていた。65をマークし3位に急浮上。オフシーズンは、比較的温暖な場所で練習を積んでいたのだが、2日目は同じような暖かい天気に恵まれたからかもしれない。「練習の成果が出たのかもしれないですね。3位という結果にほっとしました。また今年もシニアツアーで戦えることは、嬉しい限りですし、今は周りの人に感謝したい」と東は笑顔をみせた。

4位 パク・ブーウォン

◇◆  4位 パク・ブーウォン(韓国・51) ◆◇50歳になってから、日本のシニアツアーにでることを夢にみていたので、こうやって出場優先順位を上げることができて、本当に嬉しいです。シニア入りのために、たくさんの準備をしてきたことが結果につながりました。いよいよ挑戦することになりますが、1年目の目標は30位以内に入り、シード権を獲ることを目標に。1回、優勝することも目標にしています。楽しみにしています。

6位 盧 建 順

◇◆  6位 盧 建 順(台湾・57) ◆◇ゴルフも、日本も大好きなんですよ。本当に好き。だから、こうやってチャンスをいただけることは幸せです。今回はドライバーもアイアンも調子がよかった。黒潮コースはグリーンを読むことが本当にむずかしくて、ラウンドの平均パット数が18と苦しかった。それでも、結果スコアメイクもできたので、今回はほっとしました。実は、今年から台湾シニアPGAの会長を務めることになりました。任期は3年。私と同じ立場で、日本の倉本会長も頑張っていますし、同じプロゴルファーとして、倉本プロの活躍は励みになっています。会長職兼選手ということを選び、台湾の試合も含めて忙しい年になりますが、日本と台湾の大きな架け橋になれるように、頑張ります!◇ 2017年度PGAシニア競技の日程は こちら>>