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【ユニデングランドシニア・FR】 倉本昌弘が、グランドシニアで初優勝

2016年09月28日

チャンピオン倉本と藤本秀朗大会会長

第7回ユニデングランドシニアチャンピオンシップ」の最終ラウンドが28日、静岡のサザンクロスカントリークラブで行われ、PGA会長の倉本昌弘(61)が、グランドシニアで初優勝を飾った。2打差2位からスタート、1番から3連続バーディーなどで首位の重信秀人(61)をとらえて、この日66で回り、通算8アンダー134で逆転優勝を果たした。1打差2位に佐藤剛平(61)が食い込み、3位にはこの大会第1回覇者の高橋勝成(66)が入った。

優勝  倉本 昌弘(61歳)  8アンダー 134(68・66) 「ホント、こんなうれしい優勝はないんです」。 いつもはクールな倉本も、ちょっと声を上ずらせた。シニアツアーでもない、賞金ランクに加算されるわけでもない。それは、倉本自身のゴル人生の1ページを飾る優勝という思いがあるからだ。 「ジュニアに勝って、学生で勝ってアマで勝って、レギュラーで勝ってシニアで勝って…今度は1つ年寄りのグランドで勝って。その時代、その時代で優勝できて、幸せです」。プロゴルフ協会の競技には50歳以上のシニアのほか、60歳以上のグランド、68歳以上のゴールドというシニアの中のカテゴリーが設けられている。 1973年に日本ジュニアを制し、日大時代には日本アマ3勝(75、77、80年)と日本学生4連覇(74~77年)、1980年にはアマチュアで中四国オープンに勝った。81年プロ入り後はレギュラーツアー30勝で永久シード選手、シニアツアーでは6勝して、賞金王(2014年)にもなった。還暦を迎えた後、60歳以上のグランドシニアにも参戦したが、昨年のこの大会では室田に完敗し、日本プログランドシニアでも昨年、今年と勝てなかった。周囲からは常に優勝候補。それだけに、このカテゴリーを勝ったことでホッとした気持ちもあるだろう。 首位重信に2打差でスタートした最終日。1番バーディー発進からエンジン全開。2番3メートル、3番1メートルの3連続バーディーと一気に逆転して首位に立った。4番でバンカーからボギーにしたが、その後3バーディーを取ってアウト31で回り、優勝の足固めをした。10、11番連続ボギーで一時は高橋らと並んだが、13番でOKにつけて突き放した。 多忙なPGA会長職で練習はままならない。試合での調整になるが、ジュニアから世代別優勝を果たしてきた「引き出し」は多い。ショットの調子はずっといいが、問題は練習不足などにもよるパッティング。「週替わりパターだよ」と、今回は赤いヘッドのパターを持ち込んだ。「7本ぐらい持ち歩いているかな」と、グリーンの状態などによってパターを選ぶが、うまくいったりいかなかったりの繰り返しだった。「今回はまあまあ入ったから」というのが優勝の一番の要因かもしれない。 表彰式でのあいさつ。「やっとグランドが(世間に)認知されてきて、協会にもグランドの試合ができないか問い合わせもある。シニアツアーも増やし、グランドも増えれば、シニアを卒業してもグランドでやれるようになる」と、話した。グランドを増やすには?「需要があれば、増えていくものだから」という。需要を増やすには、さらに認知してもらうPRも必要だ。「PGA会長の倉本の優勝」は、グランドのブランドイメージを上げることに貢献することは間違いない。 次の目標は?「あと7年でゴールド(68歳以上)入り。そこでも優勝を目指したいね」。気持ちはもう先に飛んでいる。◆◇◆   ◇◆◇   ◆◇◆   ◆◇◆   ◇◆◇   ◆◇◆ 最終成績は こちら>>◇◆◇   ◆◇◆   ◇◆◇   ◆◇◆   ◇◆◇   ◆◇◆

海老原 清治

室田 淳

初見 充宣

* 選手コメント *

2位  佐藤 剛平(60歳)  7アンダー 135(68・67)  佐藤剛平(60)が後半に見せ場を作った。アウトでバーディーを取れず「だめだなと思ってあきらめたのがよかったのかもしれない」と、折り返して10番で左3メートルを沈めて追い上げ開始。13番、16番を取って、17番でも3メートルと4バーディー。先に8アンダーでホールアウトした倉本1打差で18番を迎えた。「ティーグラウンドで1打差と知った」というが、第2打で左に外し、アプローチも入らず、プレーオフに持ち込めなかった。「チャンスでしたねえ」と言いながらも「2位になれたし、ありがたいですよ」とも。同組の重信から「今年一番のゴルフやね。来週(日本プロシニア)も楽しみだ」といわれ「いえいえ、もうないですよ」と、笑っていた。

 3位 髙橋 勝成(66歳)   5アンダー 137(68・69)   高橋勝成(66)が前半で見せ場を作った。1番で奥2メートルを沈めると、5番で1メートル、7番で2メートルとバーディーを重ねた。9番パー5でも取って7アンダーまで追い上げて、逆転への期待も膨らんだ。「10番がね。流れを切ってしまった」と右ラフからのミスを悔やんだ。「ボールの番号を3から2に替えてみたけど、裏目だったなあ」と、14、16番ボギーとズルズル後退して3位に終わった。「まあ、体の痛み(右腰、左上腕)がなくなってきたんで、これから楽しみ。やりますよー、見てなさい」と、気持ちは上向きだった。

  9位 重信 秀人(61歳)   1アンダー 141(66・75)  初日首位スタートの重信秀人(61)は「悔しいけど、体調不良にやられてしまった」と、9位に終わって残念そう。朝の練習で「すごい汗をかいて、変だなと思った。広島シニアの時に熱中症になったけど、同じ汗のかき方やったんで」という。1番で2メートルのバーディーを入れたが「自分の感覚とは違うパットだった」といい、2番で体が動かず左OB。前半は何とか持ちこたえたが、後半は持たなかった。「下を向いたらだめって感じやったね。バランスがすべて。それが何ともならんのもゴルフ」と、最後は自分自身に納得していた。

 FRエージシュート達成  古市 忠夫 67ストローク・76歳  古市忠夫(76)が2日間連続のエージシュートを達成した。この日は6バーディー、2ボギーの4アンダー67の好スコアで13位まで順位を上げた。出先の青森からコース入りしたのが27日午前2時半。「2時間ぐらいしか寝られなかった」初日を75で回った。「このコースは相性がいいんで」というが、67は「上出来でしたねえ」と笑顔を見せた。エージシュートは試合では47回目で「プラーベートを入れると200回以上かな」という。「もっと先で輝きたいんやね。80、85、90歳とね。あと4年で80歳になったら100%エージシュートにしたい」。秘訣は?「食事は昼と晩の2回と、練習しないこと。やりすぎるとけがをする。要は気持ちだから」と、笑った。

藤池 昇龍

福沢 孝秋

谷中 宏至



左からベストドレッサー賞の片山康 ベストアマの朝日六郎 藤本会長 優勝倉本

左からゴールド特別賞の谷中宏至 石井社長

左から№14にてホールインワン達成した高橋康二 石井社長