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【ユニデングランドシニア・1R】 昨年の日本プログランド覇者 重信秀人がトップに立った

2016年09月27日

単独トップに立った重信秀人

60歳以上のベテランプロとアマチュアが競う「第7回ユニデングランドシニアチャンピオンシップ」は、静岡県伊東市にあるサザンクロスカントリークラブで第1ラウンドが行われた。 トップに立ったのは、5アンダー66で回った重信秀人(61)。昨年の日本プログランド覇者で、7バーディー、1ダブルボギーの内容だった。2打差にはこの大会第1回覇者の高橋勝成(66)、第2回覇者の海老原清治(67)ら6人、3打差で昨年覇者の室田淳(61)、第3回覇者の三好隆(65)ら5人と大混戦。この大会は60歳以上の選手で争われる。

今日は最高の一日だったと重信

 「さすがにグランドになると強いねえ」と先輩たちの声。重信は苦笑いで肩をすくめる。「去年、1回勝っただけなんですけどねえ」。それが日本プログランド。61歳の重信も60歳以上の大会では「若造」で、いじられている。 「でも、今日は最高の一日だったよ」と振り返る。インスタートの13番で3メートルを入れてから快進撃。3連続バーディーを奪い、アウトに折り返して2番1メートル、3番1・5メートル、5番2メートルとショットがピンに絡み、「チャンスはほとんど入ったという感じやね」という。6番で池に入れてダブルボギーをたたいたが、7番ですぐ取り返すなど、流れもよかった。 要因は?「新しいドライバーの機嫌がよかったね」。広島シニアから替えたという。「今のところは、性格がまだわからないので、付き合い始めた彼女って感じやね。最初は前の彼女と違うところに、多少は目をつぶるでしょ。ちょっとラフに行ってもね。今日はフェアウエーに行ってくれたし。さて、どこまで許せるかやな」と、わかりやすく新兵器の状態を解説してくれた。「昨日の練習ラウンドで飯合さん、三好さん、藤池さんと回らせてもらって、勉強になりました」とまずは先輩を立て、優勝へ向けては「明日は明日で、やれることをやりましょう」と自然体。2位に2打差も、怖い先輩たちが追いかけてきている。

納得のいくプレーだったと髙橋

1人は、第1回(2010年)に勝った髙橋。この日は「納得のいくプレーだった」という。右腰、左上腕を痛めて思うように振れていなかったが「少しずつ体がよくなってきて、スイングも元のようになて来ているから」というのが、うれしい。池越えの6番第2打残り80ヤード。ピンが手前で、池のふちとピンの間は6,7ヤードしかない。そこにピタリと落とした。「うまいなと思った。ほめてあげたい」と、1・5メートルを沈めてアンダーパーにしたのが大きかった。「明日はもう少しできないとだめだね。目標は66。その予感はありますよ」という。66ならエージシュートの達成になる。

こういう試合がやれることに感謝と海老原

もう1人は海老原。第2回の覇者も来た。「15番でさ、木の間からセカンド打ったら、右のバンカーのへりにくっついちゃって。出すだけでやっとでラフにいた。(同伴の)菊地(勝治=72)さんに『これ入れたらパーだから』って言って打ったら入っちゃってね。こういうのは効くよね」と上機嫌で解説。「昔から知っている人と和気合い合いに回れると、こんなプレーも出るよね。菊地さんも手たたいて喜んでくれるしさ。こういう試合をやれることに感謝しなくちゃね」。68で首位に2打差につけた。前夜、一緒に食事をした重信が首位と聞いた。「明日は重信をつぶさないとね。口はいいんだよね? ゴルフと口で攻撃してやるんだ」。残念ながら、重信とは同組にならなかったが、首位重信にとっては怖い先輩たちが後ろから追いかけてくることには間違いない。◆◇◆   ◇◆◇   ◆◇◆   ◆◇◆   ◇◆◇   ◆◇◆◇ 初日成績は こちら>>  ◇ 最終日組合せは こちら>>  ◇◆◇   ◆◇◆   ◇◆◇   ◆◇◆   ◇◆◇   ◆◇◆

室田淳・小林富士夫・藤池昇龍

牧野裕

小川清二・矢部昭

* 上位選手のコメント * 

倉本昌弘

2位   倉本 昌弘 3アンダー 68(34・34)  倉本昌弘(61)が2打差2位につけた。ショットは好調だが「パットが全然だめ」と、3バーディー、ボギーなしでチャンスをいくつもつぶした。「今週のパター」と、合うパターを探して新しいものを使っている。「ショットはよかったけど、見るべきものはなかったね」と、スコアには不満が。昨年は室田に敗れて2位だった。「グランドの試合の需要も増えてきてこれからおもしろくなる。僕はまだグランドで勝っていないので、勝ちたいですね」と、逆転を目指す。

2位  初見 充宣  3アンダー 68(34・34) 初見充宣(63)は、先輩たちの「口撃」にめげずに、68で回って2位につけた。「パートナー(中山徹、福沢孝秋)に恵まれました」といった先から、中山から「だろ、リラックスできただろ。真剣にやらなかったからなあ」と言われて苦笑い。常に冗談を言い合っていたそうだが、11番で3メートル弱のパーパットの時だけは「ここだけ真剣にやらせてください」とお願いして、決めたという。「グランドは厳しい中にも楽しく。先輩を気遣いながら、合わせてやって楽しかったですよ」と、好スコアに上機嫌だった。

2位  佐藤 剛平  3アンダー 68(34・34)  佐藤剛平(60)がトップスタートで2打差2位発進した。「14番で15ヤードぐらいのが、ポカンと打ったらポカンと入った。OKバーディーも3つぐらいあったかな。ラインを読みにくいのでとりあえず打ったら結構入ったね」と、この日は7バーディー、4ボギーだった。この大会は2回目の出場。昨年はまだ59歳だったが、60歳になる年だったので出場できた。「先輩たちから59歳で優勝したら優勝賞金はなしだって言われてね(笑)。今年は60歳になったし、若手ですからね」と、グランド初優勝を狙っている。

8位 ☆  室田 淳  2アンダー 69(33・36) 昨年覇者の室田淳(61)が3打差と、連覇圏内につけた。終盤の16番パー3で左OBのダブルボギーが痛かったが、「OBが近いんだけど、逃げるゴルフはできないからね」と納得していた。昨年は2位に6打差の独走だった。今回逆転するには?「優勝争いはしたいけど、優勝はしないように。順番だからさ」と、煙に巻いた。「この大会は楽しいよ。普段は回れない先輩たちと回れるからね」と楽しんでいる。

8位 ☆  山本 善隆  2アンダー(34・35)山本善隆(65)が久々に優勝争いに加わった。1番で「10メートル以上あった」バーディーパットが入り、2番でも1・5メートルを沈める好スタートから69で回って3打差につけた。このところパットに悩んでいたが、夏場のシニアツアー、ファンケルクラシック最終日に「堪忍袋の緒が切れた」と、通常の長さのパターから中尺パターに替えて「ボギーが減ってバーディーが取れるようになってきた」という。「エージシュートの可能性があるコース。出せれば、逆転もある」と、自信が出てきた様子だった。