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【全英シニアオープン】 カーヌスティリンクスに日本選手6名が挑戦

2016年07月20日

室田,井戸木,大井手,崎山で練習ラウンド

今季シニアメジャー4試合目となる「全英シニアオープン」が、スコットランドにあるカーヌスティゴルフリンクスで21日から24日の4日間行われる。日本勢では、須貝昇(66)、井戸木鴻樹(54)、室田淳(60)、崎山武志(53)に加え、18日のマンデートーナメントを勝ち抜いた、友利勝良(61)と大井手哲(54)という6選手が大会に出場する。◇ 大会公式ページは こちら>> (ヨーロピアンシニアツアーページ・英語)

バンデベルデはシニア入りしてから2戦目

開催コースとなるカーヌスティの有名な戦いとして知られるのが、1999年全英オープンだ。フランス人、ジャン・バンデベルデの悲劇といわれ、リンクスの歴史がひとつよみがえる。最終日の17番ホールまで、2位に3打差をつけていたバンデベルデの優勝を、誰もが確信していた。ところが最終18番、バンデベルデのボールがバリー・バーンという小川に落ちてしまう。このホールをトリプルボギーとし、プレーオフへ。戦意喪失したバンデベルデは、ポール・ローリーに逆転優勝されてしまった。そのバンデベルデがシニア入りをし、この因縁のコースで、シニアメジャーデビューを飾る。

最強シニアの1人はもちろんランガー

参加する世界の強豪選手には、このコースで2010年に優勝しているベルンハルト・ランガーに注目が集まる。全英シニアでの6年間は、優勝-12位タイ-6位タイ-2位-優勝-2位と成績を残し、実に相性のいい大会だ。今季、PGAツアーチャンピオンズには11戦参加し、すでに3勝をマーク。賞金ランキング1位を独走中のランガーは「調子はいい。自分の今のスイング、そしてゲームのキーとなるショートゲーム、そしてパッティングのテクニックを理解している」と、ひそかに優勝を狙っている。

モンゴメリーはシニアメジャー3つ目のタイトルを狙う

地元スコットランド出身のコリン・モンゴメリーも、シニアメジャーでのハットトリック達成に王手をかける。モンゴメリーは、95年スコティッシュオープンの初日でコースレコードの64をマークしており、コースを良く知っている。もちろん地元では大好きなコースの一つ。「21年前のコースと比べて、距離は長くなったけど、パー5のティー位置はかわらない。今回はどうしてもほしいメジャータイトルの1つ。全英シニアはすばらしい大会で、世界から強い選手たちが揃う。今から試合がとても楽しみだ」と、モンゴメリーは優勝に意欲を示した。

大井手はキャディのクレイグとマンデートップ通過を果たした

日本人選手は、米シニアメジャーの全米プロシニア(2013年)で日本人初の優勝を決めた井戸木が5回目の出場。そして歴代チャンピオン(2002年)の須貝、昨年の日本プロシニアで優勝した室田、昨年日本PGAシニアツアー賞金ランキング2位の崎山。そして、今週月曜に4会場で行われるプレクオリファイイングトーナメントに挑み、出場権を獲得したのが大井手と友利。大井手は、ダウンフィールドの会場で68をマークし、トップ通過を果たした。「ヨーロッパ自体、初めてなんです。このシニアメジャーに一度は挑戦してみたいと思い、今回の参加にいたりました。ダウンフィールドを良く知るベテランキャディのクレイグにも力を貸してもらったことで予選通過が叶い、とても嬉しいです。本戦でも精一杯やってみたい」と、明るい表情を見せた。一方、友利は7人のプレーオフを行い、最後のカードを獲得した。「18ホールの勝負は大変だね。強いリンクスの風が吹いたから、距離も長かった。カーヌスティは初めてだし、楽しみです」と、ほっとした様子だ。

(左)室田と崎山もリンクスでの練習楽しむ

練習ラウンド初日は晴天に恵まれ、念入りにコースを確認。室田は「景色がすばらしい!」と感動する。リンクス名物のポットバンカーも「そう、逃げずに仲良くなればいいんだよ」と、果敢に練習を重ねる。プロ入りしてから、シニアメジャーに参加することがずっと夢だったという崎山は「日本にはないコース。前回参加した全米プロシニアとはまた違い、日々変化をみせる天気、加えて難易度の高いリンクスのコースは、ゴルフを面白いと感じさせます。フェアウェイ、そしてグリーンの微妙なアンジュレーション。リンクスの風で、クラブ選択も5番手くらい変わる。メジャーにふさわしいコースセッティングに、自分のマネジメントでしっかりと向き合い、精一杯やりきってきます」と、笑顔を見せた。トッププレーヤー144名が揃うこのフィールドで、美しさと厳しさも備えるリンクスコースに立ち向かい、歴史に名を刻むべく選手たちは戦いに挑む。◇ 大会初日の組み合わせは こちら>>

須貝にとって、リンクスは心地いい場所

井戸木も早めに会場入りし、準備を重ねてきた

ラウンド続きの友利も念入りにコースを確認する