日本最古のプロゴルフトーナメント公式戦「第93回日本プロゴルフ選手権大会センコーグループカップ」(6,991yard/Par72)の第1ラウンドは144名でスタートした。コースは終日雨が降り続け、指定練習日とは一変し、違う様相を呈した。
午前組で首位に立ったのは1イーグル・7バーディ・2ボギーの7アンダー65をマークしたツアー未勝利の岡田晃平と、7バーディ・ボギーフリーの65で回った木下稜介の2名。首位と1打差2位に日本プロ予選会から出場資格を獲得した西村匡史が続いている。前年覇者の清水大成は4バーディ・ボギーフリーの68で上位グループにつけている。
午前スタート2組目、6時55分より10番ホールからティーオフした岡田晃平。おはようバーディからゲームを進め、バーディ3つ、ボギー2つの35で後半へ。1番でバーディ奪取し4番でもバーディ。6番ではセカンド270ヤードを3番ウッドで3メートルに乗せてイーグルを仕留め、一気に流れに乗り出した。上がり2ホールでは連続バーディフィニッシュ。リーダーズボードの一番上に名前を載せることができた。
岡田にとって初日トップスタートは2023年日本オープン以来3年振り2回目。ツアー本格参戦は3年目でツアー未勝利。プロ初優勝という快挙なら、日本プロでは10人目の偉業を達成することになる。
大会前日、好スコアにつながるきっかけがあった。岡田がパッティング練習をしていると、ベテランシニアプレーヤーの谷口徹が現れてこう声をかけたという。「こんなにうまいのに、どうして勝てていないんだ?」。
谷口にパッティングを見てもらい「もうちょっとカップの向こう側の壁に当てるようなイメージで打ってみたら」と時間にしては1分ほどのアドバイスをもらい、パッティングに新しい意識が生まれてきた。
さらに岡田は谷口に聞きたいことがあった。「どんな気持ちで試合に出ていらっしゃいますか」と「勝つ気でいってる。松山(英樹)もそうやろ。全部勝つ気満々で、きてる」と。
その言葉は岡田にぐっと響いた。「トーナメントは4日間長いから、どこで気持ちをアジャストしたらいいのかって思っていたんです。谷口さんは結局”気合と根性”って言ってましたね」強い人はやっぱり気持ちも強い。「谷口さんにはお礼を言いたいくらい、勉強になりました」と話した。
「スコアより”勝つ”という気持ちで。そしたらスコアもついてくると思います」と、岡田は残り3日、信念を抱いて戦うことを誓った。
岡田と同じく65ストローク7アンダーで回ったのが木下稜介。ツアー3勝をマークしている木下は日本プロは8年連続8回目の出場で、昨年日本プロの3位タイがベストフィニッシュと相性の良い大会のひとつでもある。木下は2021年「日本ゴルフツアー選手権」で公式戦優勝を飾っているので、日本プロで優勝すればタイトル2冠制覇をすることになる。
雨が降ってきてグリーンのスピードも遅くなっていた中で、3メートル前後のパットを決めることができた一日だった。「本当に傾斜がすごい強くて難しいグリーンなのですが、しっかり打って入れることができました」と安堵する。木下と同組で回ったシニアツアーで活躍する大ベテラン・宮本勝昌のパッティングに大きな学びがあったようだ。
「初速なんですが、緩まずにしっかり打っていて。曲がりそうなラインでも入りますし、その辺を途中から取り入れて、すごくいい感じでプレーできました」と振り返った。
「練習ラウンドから宮本さんのパッティング練習はみてましたが、すごい打つなって。だけどだた強いっていうだけじゃなくて、しっかり”距離感のある強さ”で、それがすごくいいなって」とラウンド途中から試してみたパッティングが好スコアにつながった。
安定したティーショットと、グリーンタッチが合った一日。あとは気持ちが加わればいい。「僕の初優勝が公式戦ということもあり、メジャーの重みっていうのをその初優勝で分かりました。だからこそ、もちろん気合は入るんですけど、気合を入れすぎても空回りするのが僕の悪いところ。あえて平常心というか、素の試合と変わらず挑んでます」とメンタル面の強さが加われば、メジャー2勝目も夢ではない。