「日本プロゴルフ選手権大会 日清カップヌードル杯」の記者発表会が、2016年7月の大会会場となる北海道クラシックゴルフクラブ(北海道)にて行われた。「日本プロ日清カップ」の開催概要および、第85回(2017年)、第86回(2018年)、第87回(2019年)大会の開催コースも発表され、各コースの代表者と倉本会長による調印式が行われた。

PGAチャンピオンシップサミット お集まりいただいた歴代日本プロ開催コースの方々と【拡大写真】

「PGAチャンピオンシップ サミット2015」は、日本プロの歴代開催コースや、将来日本プロを開催していただけるコース代表の方々が、直近の日本プロの開催コースで交流を深めることで、最高のゴルフ環境づくりを目指すというもの。今年のサミット開催に際し、駆けつけたゲストには、第77回(2009年)の恵庭カントリークラブ、第82回(2014年)ゴールデンバレーゴルフ倶楽部、そして今年開催した第83回太平洋ゴルフクラブ。さらには、2016年北海道クラシック。そしてこの日いよいよ発表されるゴルフ場の方々が集結した。





PGAチャンピオンシップサミット 倉本会長も絶賛するすべてが整った北海道クラシック【拡大写真】

「誰の目からみても、ここ北海道クラシック(来年開催)は、フォトジェニックで戦略性にも富んでおり、とても素晴らしいコースです。コースの全景や芝の状態などをみなさんに見てもらえて、貴重な一日になったと思います。ジャック・ニクラウスが本格的なチャンピオンシップコースとして、設計を手掛けていますから、これだけ好条件がそろった中でのコースセッティングもやりがいがあります」と、豊富を語った。一年に一度のプロゴルファー日本一を決める公式戦。PGAとしては選手が最大限に力を発揮できる環境を作りたい。そんな想いが、コースに熱意となって伝わっている。


トーナメント・セッティングとして、ここ2年間、数ホールでティグランドを変えたりというセッティングをしているが、何と言っても来年の大会で注目されるのは「バンカー」だと倉本会長が強調する。ニクラウス設計のコースは、広いフェアウェイも特徴だが、ピンポジションによっては、非常にシビアな設定ができる。そこにハザードとして存在するバンカーの難易度がキーポイントとなると明言した。


「私はバンカーがバンカーでなければならないと、大会会長として思います。最近は、バンカーレーキの裏で、面をきれいに均すので、ラフに入るより、バンカーに入った(入れた)方が簡単だという状況があります。私は、バンカーが少しペナルティになった方が、選手個々のショットの難易度も上がるし、ゲームの戦略性という部分でも面白味が増すと思っています。そこで0.5ストロークのペナルティが確実に課せられるバンカーであるようにと、実は、セントアンドリュースで使用していたものと同じバンカーレーキを取り寄せました。レーキについている歯で作り出される波型は見た目でも美しいですし、その波状の起伏で難易度も高くなります」と説明した。


さらに、大会では1組に1人、いわゆるバンカーキーパーのボランティアを募集する予定だ。どの選手にも公平難度が試されるように、各組1人ずつ担当してもらうバンカーボランティアに、きっちりとマニュアル通りに整備してもらうという考えだ。
詳細は来年1月頃に発表する予定だが、大会期間中、各日40名を募集したいという新たな試みだ。



2017年大会が決定している喜瀬カントリークラブについては、開催日程も発表された。
5月11日(木)から14日(日)と期間が伝えられた。この発表を受け、呉屋守將金秀グループ会長は「2007年に日本プロを開催したときには、伊澤プロが大会に勝ち、真の力をみせてくれた。あれから10年後に、同じコースでメジャーを開催できるということは、非常に感慨深いことです。10年前と変わらず、金秀ではヤシの木とオーシャンビューを楽しむコースですから、みなさんにはぜひコースにお越しいただければ嬉しいです」と、開催を楽しみにしている様子がうかがえる。


倉本会長も、コースを絶賛する。「喜瀬では、2016年オリンピック・ゴルフと同じシーショアパスパラムという芝を日本で初めて導入しています。海風、海水に強い芝でも有名だ。このバミューダ種があるコースでゴルフの技術を磨くということが、世界レベルのコースの主流だと思います。2007年に勝った伊澤選手は、マスターズ(2001)4位入賞や、ゴルフワールドカップ(2002)での優勝経験を備えるベテラン選手。こういう強い選手が、世界でも通用するということなのです」。75回大会の時には「ナゴ(75)」という語呂が合い、85回大会の時には、85の順序を変えて58、つまり「呉屋(58)」という語呂と、開催のタイミングがまさに合った。喜瀬カントリーも、メジャー開催に向けて、すでに現場で緊張感が生まれているそうだ。

PGAチャンピオンシップサミット 北海道クラシックを代表して松島キャムコ会長の挨拶
PGAチャンピオンシップサミット 滝ケ平スーパーインテンダントとコース管理の全員で、来年の日本プロ日清カップの成功を誓う
PGAチャンピオンシップサミット 第85回は喜瀬カントリーでの開催となる












PGAチャンピオンシップサミット 2018年房総CCでの開催。山村代表取締役社長【拡大写真】

続いて、第86回(2018年)、第87回(2019年)開催コースが発表、調印式が行われた。

第86回(2018年) 房総カントリークラブ 房総ゴルフ場 東コース 千葉県長生郡
開場日:1975年11月29日 / 36ホール(東・西)
※2012年から、男子チャレンジトーナメント「PGA・JGTOチャレンジカップ in 房総」開催コース


第87回(2019年) いぶすきゴルフクラブ 開聞コース 鹿児島県指宿市
開場日:1968年8月23日 / 18ホール
※1981年〜2004年 男子レギュラーツアー「カシオワールドオープン」開催コース
※2013年から、PGAシニアツアー「いわさき白露シニアゴルフトーナメント」開催コース



各大会の調印式も執り行われ、調印書も披露された。房総カントリークラブを代表する山村代表取締役社長は、「ゴルフ業界の為に、微力ながらではありますが、日本プロ開催のチカラになれればと、一大決心をしました」。また、いぶすきゴルフクラブを代表して、岩崎産業の岩崎貴光副社長も、開催決定の喜びを伝えた。実は、つい2、3日前に、会場決定をしたという。「先々代の社長より『一流のコース設計士にお願いをしてほしい』という思い入れのあるコースだということもあり、このコースでメジャー大会が開催できるということは、本当に光栄です」と嬉しさを伝えた。


公式戦開催にまつわる嬉しい発表の数々。なお、来年の日本プロ日清カップの会場となる北海道クラシックゴルフクラブは、7月7日(木)〜10日(日)に行われる。