倉本は、「(今年2月の会長選挙で)マニュフェストでも示したように、ゴルフ業界が縮小することで我々(プロゴルファー)の職場がなくなる。いろいろな手立てをしていかなければならない」とし、ディスカッションでは冒頭からプレー人口の減少に議論が集中した。「30代、40代が減っているなど、問題は指摘されていたが(業界は)有効な手を打ってこなかった。ゴルフ業界の17団体、広く言えば30団体に横串を刺して(結集して)増やしていかなければならない」と、ゴルフ人口増を第一の課題に挙げた。
馬場会長は「他のスポーツと比べて、まだゴルフ人口の減少は少ない。ただ、市場規模が半減したことで、何が悪かったか、うまく対応できなかったことを反省しないといけない」と指摘。
倉本は「問題があって気づいていない。これまで各団体で共通意識が持てなかった。今のプロゴルファーは思ったより業界に雇用されていない。この業界から必要とされていない。需要と供給があっていない。PGAの体制を変えないといけないと真剣に考えている。活性化には我々が持っている人材を使うのが一番いいのではないか。われわれが串になっていけると思う」と、これまで連携不足だった業界の結集を呼びかけ、PGAがリーダーシップを取る意欲を示した。そのために「新しいゴルファーの創出、既存のゴルファーをやめさせない、プロをあこがれの職業とする、などを考えないといけない」とし「練習場と提携して人材を提供していくことを始めている。プロにも集客方法や大人数の教え方などを教育していかないといけない」と、ゴルファー増加に結びつく育成強化と、その入口となる練習場との協力関係の必要性を強調した。
「10月20日に(活性化に向けた)今後のPGAの活動について中間報告を出し、来年2月に最終報告を出したい」と、ゴルフ業界再構築に向けたPGAとしての具体的な取り組みを明らかにする方針。「成功例を積み上げていくしかない。できることは即やっていく」と語った。