【全英シニアオープン】 5つスコアを伸ばし11アンダーのランガーが首位独走 |
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この大会で勝ちたい気持ちが強いランガー【拡大写真】
「全英シニアオープン」の行われているウェールズは珍しい連日の快晴。ロイヤルポースコールGCの第2ラウンドでトップに立ったのは、この日6バーディ1ボギーとスコアを伸ばし、通算11アンダーと他を寄せ付けないゴルフのベルンハルト・ランガー(56)。今季米シニアメジャーで2勝を挙げているコリン・モンゴメリー(50)が、8バーディ3ボギーと、首位を猛追、通算4アンダーで2位タイ。日本勢では、友利勝良(59)、井戸木鴻樹(52)、奥田靖己(54)、植田浩史(55)の4名が、決勝ラウンドに進出を決めた。
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B・ランガー【拡大写真】
2日目はまさかの展開となった。一緒に戦っている選手たちも、この難しいリンクス、しかも全英シニアオープンでのランガーの独走は、想像を遥かに超えていた。出だしをボギーとしたが、4番から3連続バーディ。その後もさらにバーディを重ね、なんと66をマークし、トータル11アンダーは圧巻のプレーだった。
ランガーは、昨年大会でプレーオフ敗退の悔しさが忘れられずに、この1年を過ごしてきた。「いつも勝ちたいという気持ちで、試合に臨んでいるよ。考えないようにしても、あの時の悔しさが蘇ってくるんだ。負けた時の言い訳はしない。もし、あの状況に100回置かれたら、99回位は勝てるだろうけど、その1回の負けが悔しい。去年の負けは、そういうことだった。悔しさを忘れることはなかった」。リベンジを果たすことと、とにかく勝ちにこだわることが今のランガーの中心にある。そのためには、平静を保ち、状況を把握することだとランガーは理解している。

C・モンゴメリー【拡大写真】
初日1オーバーとやや出遅れたコリン・モンゴメリー。今季、全米プロシニア、全米シニアオープンを連覇して、この大会にも大きな期待がかかっている。しかも、リンクスで生まれ育ったモンティにとっては、年間メジャー3冠の絶好のチャンスでもある。もちろん、逆に大きなプレッシャーもかかっている。そのモンティが、1、2番ボギーのあと、3、5、6,7,8、9番と圧巻の5連続バーディを含む6バーディ、2ボギーで前半を折り返した。その後も13番でバーディを重ね、終わってみれば通算2アンダーの2位グループ。首位とは7打差は、大きなことではないことだった。とにかく、タイトル奪取するためには、自分のゴルフをやるしかないモンゴメリーだったのだ。

友利勝良【拡大写真】
日本勢で最高位は3オーバー、30位の友利勝良。「前半は、バーディもボギーもきたので、わくわくしながらプレーしていたけど、途中から、パットが入らなくて、後半が苦しい展開。それでも、ショットの調子がいいので、パッティングだけかなぁ。絶好のバーディーチャンスがね、2回きたのに外して、その代り難しいのがはいる。そんなもんです。あと2日、プレーするチャンスがもらえたので、頑張ってみます」と友利は語る。

井戸木鴻樹【拡大写真】
パッティングの調子に頭を悩ませている井戸木。「予選通過のこと考えると、不安にビビりも入る。イギリスまで来て、なんでびびってるんだろうと、気持ちを切り替えようとしたけど、だめだった。コースも硬く難しくなってきたけどね。まあ、いいショットも、悪いショットもあるけれど、とにかく、これがリンクスゴルフなんだと思いました。それにしても、今日もグリーンが重かったですね。重いけど、ボールは止まらなかった」と井戸木鴻樹がコメントするように、硬い=速いとは限らない。日本人選手は、そんなリンクスに翻弄されながらも、必死で予選通過目指して喰いしばってプレーした。

奥田靖己【拡大写真】
そして、奥田は「今朝は、昨日の悔しい気持ちをあったので、ストレッチもしないでそのままスタートしましたよ。スタートホールのボギーは仕方ないというところもありますが、ショットもパットもだんだんとかみあって、調子もつかめてきましたね。バンカーは3回入りましたが、サンドセーブできましたし、悪くないです。掴んだチャンスを、しっかりバーディにできたので、気分も良かった。キャディできてくれたデービッドは、ターンベリーで出会ってから、気の合う仕事をしてくれています。とにかく、リンクスの雰囲気も良かったので今日はよしとします。カットライン気にしすぎていたので、明日は、攻めのゴルフをしようと思います」とコースと自分の相性が少しずつ溶け込んできた。

植田浩史【拡大写真】
「午後組の遅い時間のスタートで、良かったのかもしれません。風がほとんどなかったですし、集中してプレーできました」と話すのは、植田。リンクスでは午後、風が吹くといわれるが、この日は風が吹かなかったのだ。風の計算というよりは、硬いグランドに転がるボールとの距離感が難しい。それでも、4バーディ3ボギーときちんとスコアを伸ばせたことが収穫だ。「とにかく、硬いフェアウェイ、グリーンですので、ボールがどう転がっていくかが予測できないですね。それでも、その状況を自分で理解して、冷静に対応できれば、ひとつでもスコアが縮まるかなって。あきらめない気持ちが強かったです。初めての本戦出場ですけれど、ここまで来たら、あと2日いい成績を残したいと思います」。植田は、英国に到着してから、休みなく毎日リンクスでラウンドを続けている。疲れよりも、楽しさが上回るという気持ちで、日曜まで戦う。
高松厚は、10オーバーの88位、須貝昇は25オーバー138位だった。
◇ 大会の成績は こちら>>
◇ 大会公式ページは こちら>> ※各ページはヨーロピアンシニアツアー英語サイト

迫力あるモンティーとランガーの同組【拡大写真】

高松厚【拡大写真】 
須貝昇【拡大写真】
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