「第26回日本シニアオープンゴルフ選手権」(JGA主催)の最終ラウンド。最終組スタートの、プラヤド・マークセン(50)と鈴木亨(50)が、シニアルーキー同志の激闘を繰り広げた。難易度の高いホールが続くバックナインでは、一打の攻防が続いたが、鈴木が14番、17番でボギーとし、最終18番ホールではマークセンがバンカーから見事なチップインバーディ。終えてみれば、鈴木に3打差をつけて、マークセンが第26回大会の優勝を飾った。前週のコマツオープンに続き2試合連続優勝、シニア3勝目をマーク。賞金ランキングもトップに躍り出た。

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日本シニアオープン 秋葉真一【拡大写真】
日本シニアオープン ピーター・ファウラー【拡大写真】
日本シニアオープン 渡辺司【拡大写真】



最終日。前半でスコアを4つずつ伸ばしたプラヤド・マークセンと鈴木亨の一騎打ちという展開になった。共に11アンダーで難易度の高いバックナインに入っても、二人の死闘は、目を離せないほどめまぐるしい展開になった。誰もが苦しむバックナインで、マッチプレーの様相でゲームが繰り広げられた。


まず鈴木が11番ホールでバーディを奪う。鈴木がこの日初めてトップに立った瞬間だった。ところが、続く12番でセカンドショットをバンカーに入れて寄せられずにボギー。一方マークセンの12番は、ティショットを右に曲げて、さらにセカンドショットを隣のホールに打ち込むトラブル。ここからがマークセンの強さが光った。そのサードショットを、うまくグリーンに乗せて、さらに、パーセーブに成功したのである。マークセンはトラブルを乗り越えた。絶好のポジションにティショットを放った鈴木は、なんと第2打がショートして手前のバンカー。そして1パットで決まらずにボギー。「まさか、あそこ(隣のホール)からマークセンがパーで収めるとは」と、鈴木も呆然とした。


さらに鈴木が14番で2メートルのパーパットをボール1個外し、ボギーでスコアを落とした。一方マークセンは、我慢のゲームを続け、17番までパーセーブ。迎えた最終ホールでは3打目をガードバンカーに入れたが、ピンまで25ヤードの距離あるバンカーショットがチップインバーディ。最終組のシニアルーキー対決は、鈴木とは3打差をつけたマークセンが、今年の日本シニアオープンのタイトルを奪取した。




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マークセンは4日間でボギー以上が4つだけという強さ【拡大写真】


「とても嬉しいです。最終ホールをチップインバーディで決めることができました。シニアルーキーということもあって、その分、有利に試合を進めることができたのだと思います。雨も思ったよりも降らず、暑すぎず、それも好都合でした」とマークセンは話す。スタートホールから連続バーディで勢いに乗ったのがマークセン。前半は、鈴木とのバーディ合戦となり、スコアが拮抗していた。マークセンは、勝機を伺うよりも、難易度の高いホールが続くために、我慢のプレーに徹した。優勝を確信したのは、16番を終えて、1打差からのゲームだった。鈴木が17番のティーショットを右に曲げたのを見て、マークセンは勝利を確信した。


そして18番ホールで見事なチップインバーディ。最終ラウンドをアンダーバーで回ったのは、4選手のみ。優勝スコアがアンダーバーの選手は鈴木亨とマークセンの2名だけ。さらに、2桁アンダーはマークセンだけ。まさに圧巻のゴルフを展開した、シニアルーキーのマークセンが、この激闘の勝者となった。




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大好きな日本でゴルフをすることが今は楽しいとマークセン【拡大写真】


初めてプレーしたコースだというマークセンは「練習ラウンド時は、50%のチャンスがあると思っていましたが、今の調子だと、パッティングが課題ですし、室田さんのように強い選手もいるので、どうなるかなと。実際は、室田さんの調子がよくなかったみたいですし、その分チャンスが出てきたのかなと思いました。この優勝で賞金ランキング1位になれましたし、米PGAツアーチャンピオンズのファイナルQT挑戦に近づきました」と、安堵の笑みがこぼれた。先週のコマツオープンで優勝してからは、周りの選手にもシニアオープンを制覇できるといわれていたこともあり、マークセンはさらにゴルフへの自信を深めていたようだ。


マークセンは、次週日本・アジアツアーの共催であるダイアモンドカップ(茨木CC)にも参加する予定。その後は、東海クラシック、日本プロシニアと11月いっぱいまで試合に出場し続ける。「タイも恋しいですけれど、日本も大好きなので、今は日本のレギュラーツアー、シニアツアーを精一杯戦いたい」と話す。そして、チームマークセンは、今夜もタイ料理に舌鼓を打ち、また明日からの試合に備える。




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最後の最後まで見ごたえのある戦いが続いた【拡大写真】


激闘を終えた鈴木は、戦いをこう振り返った。「12番でした。しっかりセカンドを載せていけばよかったんですけど、ボギーにしてしまって、楽にさせてしまったんじゃないかな。今日はこれだけ風が強い中で、アンダーパーで回ったのが4人だけ。そして、マークセンと2人で戦い終えたという充実感もありますけど、やっぱり勝てなかったという悔しさがあります。・・・勝ちたかったなぁ」。注目も集まったシニアルーキーの戦いだけに、鈴木は悔しさがこみ上げてくる。


それでも鈴木はマークセンのプレーを称えた。「4、5メートルのバーディパットがことごとく入ってましたね。バーディを獲りあって、自分でもすごいゴルフをしているなと思っていたんですけれど、相手のほうが一枚上手でしたね。最後もバンカーからチップインバーディを決めちゃうし。マークセンはうまい。早くアメリカに行ってほしいといっておきました(笑)」と、振り返った。




家族の応援も支えになった。一緒に戦ってくれた家族がいたからこそ、最後の最後まで戦い抜くことができた。「3位を大幅に引き離したので、自分をほめたい。風もあったけど、ティーショットも良く振れていた。いいパーパットも入ってくれた。自信を持っていいんじゃないかな。次戦の日本プロシニアは、コースをしっているので(サミットGC)、僕に向いていると思っています」。
鈴木にとっては、全力を尽くした4日間の日本シニアオープンだった。そして続くシニア公式戦で、シニア初優勝に向けて、リベンジを誓った。


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日本シニアオープン 真板潔【拡大写真】
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