PGAでは優秀なティーチングプロ(TCP)を表彰する「PGAティーチングプロアワード」制度を設けており、5年目を迎えた本年度は、最優秀賞渕脇常弘氏(53歳・A級)が選ばれた。また、功労賞に安藤秀氏、増田能成氏、柴田新一氏の3名、奨励賞に河井良二氏が選ばれた。最優秀賞としては2010年の桑田泉氏以来2年振りの受賞で高い評価を受けての受賞。

渕脇常弘 渕脇氏自身もトップアスリートとして日本一に輝いた経緯を持つ【拡大写真】

最優秀賞受賞した今回のテーマは「和のゴルフ〜日本人の生活習慣を生かして〜」 。渕脇氏のスポーツ歴には、小中学生の時に夢中になった剣道で全国制覇が2回、高校生では剣道で国体優勝経験を持ち、次のボクシングでは、全日本ライト級の新人王(1978年)という輝かしい戦歴がある。その後、PGAティーチングプロとしてもA級ライセンスを取得(2001年)、トップ選手から指導者へと、スポーツ界でのサポート役として新しい道を歩み出した。剣道とボクシングという異種のスポーツ選手時代に、それぞれトップ指導を受けた経験を生かし、多角的にスポーツを捉えていくうちに、日本人と西洋人の生活習慣の違いがスポーツにも生きているという点に着目した。

異なるスポーツの違いやその取り組み方、共通となる考え方を見出し、ゴルフの指導現場にも生かせるんだという独自の発想。渕脇氏のスポーツ経験がここにすべて凝縮されており、それは武道や日常生活の動きを交えながら、日本人には何が最適かと問題提起をしながら、「和のゴルフ」を伝授するという興味深い内容に最優秀賞が与えられた。


現在、PGAシニアツアーで活躍中の湯原信光選手の専属コーチを務めている渕脇氏。選手サポートはかれこれ12年続いており、レギュラー、シニアの両ツアーに加え、海外シニアツアーにも挑戦を続ける湯原選手からの大きな信頼を得ている。実は、PGAシニアツアーへの参戦も6年目となった湯原選手が、今回のティーチングアワード応募を促した。湯原選手は「そうですね・・・2000年、ゴルフがおかしくなり始めて、悩みを理解してくれるサポーターがいなくて苦しかったのですが、その時に渕脇さんに出会い、技術論だけではなくて、私のゴルフに多角的に一緒に取り組んでくれたのです。スポーツ経験豊富な渕脇さんからのアドバイスが、その時の悩みにうまくアプローチし、ゴルフもいい方向へ向かったんですね。アドバイス(ティーチング)には色々な考え方があるので、いかに選択肢を増やせるかということに関しては、全信頼をおいて一緒に解決しています。渕脇コーチの考え方が浸透して、すべてのゴルファーがよりゴルフに深く取り組むきっかけとなればいいですね」。


受賞した渕脇氏は「今回の受賞で、プロコーチ活動で表現する自分のメソッドが、少しずつでもゴルフ界に伝えられ、ゴルフに悩む人の役に立てることが理想です。日本人が重んじる『和』の精神を、日本人それぞれが理解し、ゴルフに生かせられれば、さらなるレベルの向上や新たなテーマの創出といったゴルフの魅力が生まれます。ゴルフの魅力を伝えたいのです」と受賞を喜ぶ。これからも和洋スポーツをそれぞれのキャリアを生かしながら、伝道者としての活躍が楽しみである。


◇ 渕脇 常弘 氏 プロフィールは こちら>>

【功労賞】
安藤  秀 TCP-A   コンバインドプレーン・アカデミー (52) 「コンバインドプレーン理論」
増田 能成 TP-TCP-A  フリー (49) 「目線を意識した狙いの絞り方」
柴田 新一 TCP-A    SHIN Golf Lesson (54) 「総合型地域スポーツクラブのスナッグゴルフ導入活動について」

【奨励賞】
河井 良二 TCP-B ゴルフギャレージ (47) 「誰でも簡単、オンプレーン〜感覚を感触に変えるため〜」